差がつくコンテンツマーケティングとは?(後編)

近年、さまざまな業界で取り組まれているコンテンツマーケティング。生活者向けのサービス提供会社だけでなく、BtoBビジネスを展開するシステム開発会社なども、自社でメディアを立ち上げ、次々と運営しているようだ。

そこで、The board Media 第三弾では、コンテンツマーケティングの始め方、取り組む際の注意点、差がつくコンテンツについてバリュードライブ株式会社の深尾さんとセッションを行いました。

今回は後編です。(前編を読む



*発言者は、F:深尾さん、T:田向

特長あるコンテンツとは?

(T)似たような記事、という話がありましたが、コンテンツの差別化って難しいと思うんです。例えば特長あるサービスを提供している会社ならやりやすいのかもしれないですが、受託開発会社ってたくさんあって、そこで提供できる技術での話で差をつけることは難しくって、いざやろうとしても、「そんなに書くことないし」「何を書けばいいのか」となってしまいます。どうやったら特長ある記事が書けるんでしょうか?
 
(F)そうですね… 今のお話ってマインドが「自社が持っている情報」側にあるんですよ。



(F)例えば、僕の場合は選び方がわからないので、“受託会社の選び方”とか“受託会社 選定基準”でネット検索すると思います。

(T)なるほど。それは、自分視点だとなかなか思いつかないですね。

(F)例えばそのときに、バズらせることを考えるなら、「こんな受託にだまされるな」といったタイトルですかね(笑) 

(T)笑

(F)例えば、オフショアと日本で作るときの違い、とか受託会社とのつきあい方のコツなどもありますね。そういったなかで、自社のメリットを感じられるといいです。そうでないとしても、会社としてのDNAがそこに入っていればいい、と思います。

(T)なるほど、僕が先ほど質問した特長が出せないんじゃないか、ということは確かに主語がまだこっちですよね。でもお客様はそのレイヤーの情報は求めていない、ということですね。

(F)はい。自社が提供できる価値を徹底的に考えたら、作ったコンテンツは良くなる。これはブログだけじゃなくて、メールでもイベントでもラウンドテーブルでもいいんです。一貫性があれば。

(T)受託開発には明確な商品があるわけじゃないので、最終的には信頼でお仕事をいただく。そう考えるとコンテンツマーケティングは無理なんじゃないか?と思っていたんですが、そういうわけではないんですね。
もしかしたら、発注側にとっては、情報が足りていなくて、どうやって選んだらいいか、頼む前の判断基準などの情報は求められているかもしれないですね。

(F)そうですね。でも、田向さんがおっしゃることも分かります。当社もBtoBのお客様が多くて、最後は営業が直接やりとりをして信頼していただいてお仕事をいただくので。そのために、いかに質の高いリードができるかは重要です。コンテンツマーケティングは信頼というところでも、下駄をはかせることができます。逆に言うと、これをやっていないと選択肢にも入らない時代になってきているので、コンテンツマーケティングはマストだと思っています。

(T)コンテンツマーケティングを受託系の会社が積極的にやっている印象がなくて、やはりサービス提供会社が行うイメージでいたんですが、そんなこともないんですね。

(F)そうです。受託系会社であれば、こんな人と仕事をしたいと思ってもらうために、社員さんを出すなどもいいと思いますし実績を書いていくのもいいと思います。


コンテンツ制作で気をつけること

(T)コンテンツ制作のうえで、気をつけるべきこと、はありますか。たいして見られてないのに、出すのが怖かったりするんですよ(笑)。

(F)もちろん、小さなテクニックとして、検索キーワードを出していくのは大前提です。ただ、そこにひっぱられると、コンテンツの魅力が減ってしまうので、バランスをとることが大切です。そして確認するときは、そもそもの目的を押さえたコンテンツになっているか、そして論理の飛躍等がないかのロジックの確認が重要です。

(T)なるほど。

(F)そして全部一人でやらないことも重要です。周りの目を入れる、校正にも時間をかけることが重要です。またソーシャルメディア展開を想定するなら、女性のチェックをおすすめします。

(T)へぇ!なぜですか?

(F)男性は正しいことを正しく言うんですよね。
・・・でも、それっておもしろい、ですか??

(T)笑。たしかに!

(F)女性は、共感を生むものを書いてくれやすいんですよ。

(T)正論をいうより、共感してもらう事が大事なんですね。

(F)はい。僕もそうなんですけど、ただの正論だと反響がでにくくて、必要なのは、共感を呼ぶ力、熱量、パッションなんです。
実はベンチャー企業にとってコンテンツマーケティングが有利に働きやすい理由は、創業時のパワーがあるからなんです。だから、全部外注に任せて行儀のいいだけの記事をつくるより、編集プロセスやチーム内に社内の人間をいれたほうがいいんです。

(T)コンテンツに自分たちの熱量を加えなきゃいけないんですね。

(F)はい。重要なことですね。


協力会社の選び方

(T)協力してもらう外部のライターさんや企業の選定で気をつける点はどこでしょうか。

(F)自社がやっていることを理解してもらって温度感を合わせて仕事をしていくことが大切で、関係性を構築しながらプロジェクトチームとして動く方がいいコンテンツが生まれやすいので、長期的に付き合いが出来るかという点は考慮した方がいいですね。

(T)たしかに制作を発注するだけでは、うまくはいかないですし、その先がないと価値が発生しにくいですもんですね。

(F)そうなんですよ。お願いしっぱなしはまずよくないですし、そういう意味では、自社の価値をひきだしてくれるパートナーがいいですね。

(T)どのくらいのペースでコンテンツを提供するのがいいんでしょうか。

(F)難しい質問ですね。例えば、月に100本近くやっているケースもあるし月に4本、8本のケースもありますが、感覚的に、BtoBであれば内容のある記事で8〜10本で十分だと思っています。ある企業さまで、1本のコンテンツでSEOが一気に上がったケースもありますし、試行錯誤しながら、増やしたり減らしたりしてちょうどいいペースを見つけるのがいいと思います。

(T)なるほど。数を気にするより、ちゃんとしたコンテンツを出す。SEOは大事だけど、それ以外の価値をどれだけ考えられるかですね。

(F)そうですね。数よりも、のちのち自分たちで運用することを前提した上で、自走できるようなスキル移転を考慮したパートナーシップを組むといいと思います。


バリュードライブ株式会社 代表取締役 深尾尚之
東京大学文学部卒。日本IBMにてマーケティングに従事した後、2012年コンテンツマーケティング会社 バリュードライブ設立。 中堅から大手企業まで、幅広い分野でコンテンツマーケティング実践のパートナーとして、企画から制作までを実施している。また、コンテンツマーケティングをテーマに国内外のマーケティング情報を発信するコンテンツマーケティング研究所を運営している。

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