「ちょうどいい」機能だから現場で使いやすい。営業管理と見積書・請求書作成を効率化

インタビューイー石川さん・谷口さんの写真

課題

  • SFAツールを導入していたが、「入力に手間がかかる」「見積書を作りづらい」などの理由で社内に定着していなかった
  • 入力が不十分だったため分析やレポーティングを行えず、SFAの良さを生かしきれていなかった
  • 営業や開発の現場では「状況に応じてスピーディーに見積書を作りたい」というニーズがあったが、SFAツールの見積作成機能はカスタマイズに手間がかかるため、柔軟な運用ができなかった
 

対策

  • 忙しい現場の担当者でも使いやすいツールに切り替える
  • 概算見積はExcelで柔軟に作成し、正式見積は見積書作成ツールで発行する
 

効果

  • boardは機能がシンプルなので、入力の手間が軽減された
  • 入力が進んだことで必要なデータが蓄積され、案件のステータス管理や集計、分析を元に営業戦略を立てられるようになった
  • Excelからコピー&ペーストで見積書を作れるので、現場に適したExcelとツールによる書類作成・管理を両立できた

 

アイレット株式会社は、システム・アプリケーションの開発、グラフィック・UI/UXデザイン制作からインフラの構築・運用までをワンストップで提供するIT企業です。クラウドの導入設計から構築・運用・保守までを行うフルマネージドサービス「cloudpack」の提供をはじめ、日本を代表するクラウドインテグレータとして数多くの実績をお持ちです。

営業活動における案件管理と見積書作成を効率化するため、boardを導入していただきました。

boardのご利用企業様は中小企業が多いですが、アイレット様は100名以上のユーザー数をご契約いただいていることから、「大企業におけるboardの利用事例」として今回のインタビューにご協力いただきました。

営業部でグループリーダーを務める藤本さん、営業サポートの谷口さん、開発事業部長の石川さんにお話を伺いました。

※藤本さんは大阪からリモートでインタビューにご参加くださったため、写真撮影は石川さんと谷口さんにご対応いただきました。

 

自分たちにとって「ちょうどいい」案件管理と見積書作成が必要に

インタビューイー谷口さんの写真
営業サポートの谷口さん

board導入の背景を教えてください

<谷口さん(営業サポート)>

現場で使いやすく、スピード感をもって柔軟に活用できるツールが必要になっていました。

弊社では、board以前はSFA(営業支援)ツールを使って案件管理や見積書作成をしていたのですが、現場のニーズにはあまりフィットしておらず、十分に活用されていませんでした。

SFAツールは「データを蓄積して分析すること」が強みですので、活用するためには日々の営業活動の記録がしっかり入力されていなければいけません。たとえば、1つの商談の記録を残すためにいくつもの項目に入力する必要があります。

しかし、忙しく営業活動を行っている担当者にはそれが手間になってしまい、ツールへの入力が進まず、入力されないからデータが蓄積されず、データが蓄積されないから分析することもできないという状況に陥っていました。

 

<藤本さん(営業)>

SFAツールの見積作成機能は、Excelに比べて柔軟性が低く、カスタマイズするにも手間がかかります。営業として最も使う頻度が高いのは見積作成機能でしたので、現場からは「もっと手早く、手軽に見積もりを作りたい」という要望がありました。

 

<谷口さん(営業サポート)>

社内では、「活用しきれていないツールに高い利用料を払い続けるのはもったいないのではないか」という意見も上がっていました。SFAツールはマーケティングとの連携もできるので、使いこなせればとても便利だと思うのですが、まずは「現在の自分たちにとってちょうどいい大きさのツール」が必要だったのです。

代替となるツールを探していたところ、以前からboardのことを知っていた弊社の役員から紹介されて、本格的に検討がスタートしました。

 

boardの導入の決め手になったのは、どのような点でしたか?

<谷口さん(営業サポート)>

社内で移行検討プロジェクトを立ち上げ、現場での使いやすさ・レポーティングのしやすさ・料金などを現状と総合的に比較検討した上で導入が決定しました。

たとえば、「見積書を作る」という作業を考えた場合、以前に使用していたSFAツールでは見積もりを登録する前にさまざまな情報を登録しておかなければならず、これが負担になっていました。boardでは、「必要最小限の手間で見積書を作成できる」という感覚がありました。

このように、「SFAツールで抱えていた課題がboardで解決されるか」ということを移行検討プロジェクトで1つずつ確認していきました。その結果、「メリットの方が大きく、利用料金も大幅に抑えられるので移行した方が良い」という結論に至りました。

 

SFAからboardへの移行で何か苦労された点はありますか?

<谷口さん(営業サポート)>

全体としてはスムーズに移行できたと思いますが、あえて挙げるとしたら、過去の見積もりなどはそのまま移行することが難しかったので、boardには移行せず、SFAツールのライセンスを最低限残して、必要なときに参照することにしました。

それから、顧客情報はインポートできたのですが、SFA側で登録していた情報に「半角/全角」や「スペースの有/無」などの表記ゆれがあったせいでboardに重複登録されてしまって、その名寄せに少し手間がかかったということもありました。

 

<石川さん(開発)>

開発の現場としては、やはり運用が早く浸透するとか、正確に回るようになることが重要なのですが、boardは機能がシンプルな分、導入にあたっての障壁がわりと少なくて浸透しやすかったと思います。

 

現場での「実際の使い方」に沿った機能が使いやすい

インタビューイー石川さんの写真
開発事業部長の石川さん

boardを複数の部門でお使いいただいていますが、各部門での使い方を教えてください

<藤本さん(営業)>

大きく分けて、営業部門と開発部門と経営層でboardを使っています。

メインで使っている営業部門では、私が所属する営業の現場側と谷口が所属するサポート側で使い方が分かれています。

 

<谷口さん(営業サポート)>

サポート側では、見積書や請求書の作成・送付などを行っています。約10名のチームメンバーが日常的にboardを触っています。

 

<藤本さん(営業)>

現場側では、主に案件管理と売上分析でboardを使っています。見積書の作成は基本的にExcelで行っていて、「社印入りの正式見積書」が必要になったタイミングでboardに切り替えて、自分たちで作ったり営業サポートに依頼して作ってもらったりしています。

 

<石川さん(開発)>

私たち開発部門は、基本的に売上や請求の管理でboardを使っています。見積書は明細をExcelで作成した後、営業サポートに正式見積の作成を依頼しています。

開発の案件ではエンジニアでないと見積もりができない部分も多いので、初めに開発部門が見積もりを作成する上での明細を作成するのですが、「案件やお客様のご要望等によりフォーマットが違う」といった事情もあり、この段階での明細はExcelの方が柔軟かつスピーディーに対応できます。

開発部門の本業はあくまで「開発」ですので、見積もりはなるべく迅速に作れる方が好ましいです。その意味でも、現場で工夫しながらboardに落とし込む運用を行っています。

 

<藤本さん(営業)>

営業側でも、やはり「スピーディーに見積書を作りたい」というニーズは大きいです。

商談が進むにつれて細かな仕様の調整が入ってきますので、見積書も内訳の明細がどうしても多くなります。boardの書類テンプレート機能も活用していますが、明細が多いとどうしても1つ1つの項目や数量を入れるのが手間になってきますので、概算見積の段階ではExcelで作った方がスピーディーかつ柔軟に対応できます。

その点で、boardはExcelからコピー&ペーストができるのがとても便利ですね

まずはExcelでバッと概算見積を作って、正式見積を作るタイミングになったらスムーズにboardへ移せるので、最初にこの機能を見つけたときには「現場がやりたいことをよく分かっているな」と感動しました。

 

<谷口さん(営業サポート)>

私が便利だなと感じたのは、書類を送付する際の機能です。

営業サポートは見積書や請求書など「お客様に書類を送る」という機会がすごく多いのですが、boardは書類を作成してそのまま送れるだけでなく、送信前に文面や書類をプレビューしたり、パスワードをかけたりすることもできます。

書類の「作成」だけでなく、「送付」の工数がすごく減りましたし、誤送信や誤請求などのミスによる手戻りも防げるので、とてもありがたいです。

また、私は運用ルールを考える際や、使っている中でわからないことがあったらboardのサポートに問い合わせることがあるのですが、毎回返信が早く、内容もわかりやすいので、「すごく優秀だな」と感じています。いつも助かっています。

 

案件管理と売上分析では、具体的にどのようにboardをお使いですか?

<藤本さん(営業)>

営業側では、見積中・受注・失注などのステータスで案件管理しています。売上分析は「ステータス別集計」や「項目別集計」で見積確度ごとの集計や売上見込を確認して、それをベースにメンバーとの1on1を行うという使い方をしています。

数字の集計だけでなく、グラフで表示できるのも便利ですね。「自分の担当の中でどの顧客がどれだけの比率を占めているのか」「今後伸びるポテンシャルがある顧客はどこなのか」ということを、グラフで可視化しながら、さまざまな角度から眺めて、メンバーと一緒に次の営業戦略を考えられるので、とてもありがたいですね。

 

<石川さん(開発)>

開発側では、私が事業部長として収支計画の進捗を見るために、boardで見積もりや請求の金額を管理しています。経営陣の方は全体を見るために、集計された全体の売上や利益の実績を見ています。

 

御社ではboardの登録ユーザー数が170名弱いらっしゃいますが、大きな組織で利用するのに不便さを感じることはありますか?

<谷口さん(営業サポート)>

今のところは特にありません。boardの運用については社内向けのドキュメントにまとめてあり、必要なときに誰でも参照できるようにしています。

以前使っていたSFAツールに比べると、boardの方が機能はずっと少ないのですが、必要な機能は十分に揃っているので、運用の中で迷うことが少ないです。そのおかげで、人数が多くても以前にあったような「ぐちゃぐちゃになって管理できない」という状況になるのを防げていると思います。

 

<石川さん(開発)>

大人数でのシステムの運用に関しては、「ルール決め」が大切だと思います。

その点は、谷口をはじめとした営業サポートチームが「営業の現場側では、どのようなケースが発生するのか」「マネジメント側では、どのようなレポートを見たいのか」を踏まえて、boardの運用ルールをがんばって作ってくれたので、うまく回っているのではないかと思います。

 

今後の展望

インタビューイー谷口さん・石川さんの写真

boardを活用して、今後どのようなことを実現されたいですか?

<谷口さん(営業サポート)>

たとえば、「請求の明細ごとに分類して売上集計する」など、まだ使ったことのないboardの機能がたくさんあります。そういった「boardで何ができるのか」ということをより把握して、工数を削減したり、自動化できるところはしたりしながら、効率化を図っていきたいと考えています。

 

<藤本さん(営業)>

営業側の一番のミッションは、案件をきちんと管理して受注率を上げることなので、そのためには見積もりをしっかり作って、ステータス管理をして、売上分析も利用していくということが必要だと考えています。

まだ十分に使っていない機能もあると思うので、より有効に活用しながら営業メンバーの管理や案件のステータス管理の精度を上げていきたいですね。

 

<石川さん(開発)>

今考えていることとしては、社内の各種データとboardのデータをBIを通して組み合わせできそうなので、試してみたいと思っています。それから、今話に挙がっていたステータス管理の精度を上げていくということについては、開発側でも業務の質を上げることに繋がるため、お客様との関係を作っていく上で大切なことだと思っています。

事業部長の立場としては、経営層・会社に数値報告をする役目があり、収支分析において現状課題はありますが、この点については自前でやらなければいけない部分とboardが担える部分がそれぞれあると思うので、うまく組み合わせながら取り組んでいきたいと思っています。

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