事例のポイント
- 本業をこなす傍ら、顧客のロールモデルになるように自社のバックオフィス業務をDX化
- boardは士業に特有の請求書の定期発行に最適なシステム
- ITに詳しくない人にとっても使いやすく、コストも控え目
課題
- 請求業務を効率的に行えるシステムを導入し、事務所が拡大しても作業の負担が増えないようにしたい
- 請求と会計を連携し、業務の無駄を減らしたい
対策
- 定期的な請求業務を行いやすく、会計システムと連携できる請求管理システムを導入
効果
- 請求書の発行作業がほぼ自動化され、担当者がチェックするだけで請求可能な状態に
- 請求と会計が連動すると会計システム側の手間も減り、想定以上の負担軽減に
- 自社のDXの取り組みをバックオフィスのロールモデルとして顧客に紹介
税理士法人ウィズ総合事務所 は福井県大野市(人口3万人)を拠点に、中小企業や個人事業主の税務、経営に関する課題を解決する税理士事務所です。
boardを事務所開業時の2021年に導入していただき、現在まで3年ご利用いただいています。board導入の背景や現在の使い方について、代表税理士の山本庸介様にお話を伺いました。
将来を見据えて、入念なリサーチを経てシステムを選定
boardを導入した背景を教えてください
ウィズ総合事務所グループは、現在税理士・社労士・行政書士で構成しています。
経営者にとって、自分が抱えている課題は税理士に相談するべきなのか、それとも社労士なのか等、相談先の専門家を適切に判断するのは簡単なことではありません。そこで当グループは、税理士法人を軸に、社労士・行政書士も在籍する士業グループとすることで、経営者からのバックオフィス全般に関するお悩みをワンストップでご相談いただける体制にしています。
税理士の仕事は会計業務や税務に関するアドバイスを提供するだけだと思われがちですが、私たちはアドバイスをするだけでなく、実際に手を動かし、お客様のお困りごとに寄り添って解決することを大切にしています。
昨今DXが話題ですが、請求書を手書きで作成している会社に「クラウドを導入して業務をDXしましょう」とアドバイスするだけではDX化は進みません。そこで弊社では、実際の業務の代行を通じて、お客様のDXを進めるお手伝いをしています。
また、私たちのバックオフィス業務がお客様のロールモデルになるように、自らITツールを積極的に活用してDXを進め、それによって生まれた余裕をお客様のために使うということを事務所の設立時から心がけています。
事務所を設立する前、私は50名規模の会計事務所に勤めていました。その事務所には総務担当が4名いましたが、月末月初の請求作業がいつも大変そうでした。月初の1週間は、請求書を紙に印刷して担当者にチェックを回し、問題があればそれを修正するという作業に追われていました。
私もお客様を訪問する合間を縫って、請求内容に問題がないか紙でチェックをしていましたが、この作業自体は社会に対して新たな価値を生み出すものではなく、効率化が絶対に必要であると考えていました。
ですから、事務所を設立する時も、請求業務にはシステムを導入して、作業を効率的に行える体制を整えておかないと、事務所が成長した時に作業が増えて大変になると考えていました。
また、事務所の設立時には会計システムを1つに絞るか、複数導入するかで悩みました。お客様のご要望に広く応えようとするなら、会計システムの選択肢は多いに越したことはありません。しかし、会計業務を効率的に行うためには、システムを1つに絞り込んで、システムの習熟度を高める方が良いと判断し、MFクラウド会計を採用しました。
その上で、会計以外のシステムはMFクラウド会計と相性の良いシステムにする方針で、請求書や人事、労務などのシステムを探しました。
boardをどのように知りましたか?
インターネットで請求管理システムを調べていた時に、リベロコンサルティングの武内さんが書かれた記事 を読んでboardを知りました。
また、その後にboardについて調べていた時に、代表の田向さんがboardについて話しているYouTube動画 を見つけました。1時間30分と少し長めの動画でしたが、田向さんがboardについて話している内容に深く共感して、トライアルをしてみようと思いました。
boardを導入する決め手になったのはどのような点でしたか?
まず、boardはMFクラウド会計と連携ができるので、前提条件はクリアーしていました。
また、弊社の請求業務は顧問料を毎月請求するものが9割を占めているので、請求書を定期的に発行する機能は必須だと考えていました。
他の請求書発行ツールも調べてみましたが、boardに比べると定期請求の使い勝手が悪いように感じられ、また操作上のレスポンスの遅さも気になりました。
boardの定期請求機能はとても良くできていて、毎月発行する請求書がほとんど手間なく自動的に生成されるので、私たちのニーズにマッチしていました。
また、boardはその他にもたくさん機能があるにもかかわらず、いずれも直感的に使えるのが良いところだと思いました。
料金も個人事業主は月額980円(税抜)、法人化しても月額1,980円(税抜)ととても安く、将来的にスタッフが増えてもboardなら問題はないと判断して、boardを採用することに決めました。
boardの導入時に苦労された点はありましたか?
事務所を設立してすぐにboardを導入したので、データの移行作業などが発生しなかったこともあり、とくに苦労はありませんでした。
どちらかと言うと、導入時よりも事前のリサーチに時間がかかりました。前職では会計システムをオンプレミス型からクラウド会計に移行するプロジェクトを担当したのですが、組織の規模が大きくなってからシステムを変更するのは大変だと身をもって体験しました。それもあって、まずはシステムを初めて導入するタイミングが何より重要だと考えて、リサーチにはかなり時間を費やしました。
もちろん、システムの良し悪しは実際に使ってみないとわからないことも多いですが、たとえ使い勝手が良くても、将来的にどんどん値上げを行われてしまうこともあるので、どのような人がサービスを運営しているのか、運営会社の代表でありboardの責任者でもある田向さんの考え方をYouTube動画で事前に知れたことは大きな安心材料でした。
請求業務の9割を占める毎月の請求書発行をほぼ自動化。会計システムとも連携し、業務の無駄をなくすことに成功
boardの導入によって課題は解決しましたか?
前職と比較すると、請求業務にかかる時間は相当削減できました。請求書の作成・発行にかかる時間が減っただけでなく、MFクラウド会計に連携しているので、会計システム側での仕訳作業もスピードが上がっています。boardとMFクラウド会計の連携によって、請求と会計が連携していると無駄がなくなるということを実感しました。
また、自分たちが良いと思っているものを紹介するのは説得力が増しますので、お客様には、弊社の請求・会計のあり方をバックオフィス業務の一種のロールモデルとしてご紹介しています。
boardの現在の使い方やお気に入りの機能について教えてください
先ほどもお話ししたとおり、毎月の定期請求が請求全体の9割以上を占めているので、ほとんどが自動化されている状態です。月末に請求書のPDFを案件の担当者ごとに用意し、お客様へ発行する前にチェックするという作業は行っていますが、これもスムーズに行えています。
boardは直感的に使えるのが本当に良いところで、新しく入ってきたスタッフも、私たちが独自に作った簡単なマニュアルを読んでもらうだけで使いこなせているので、説明の手間がかかりません。
その他では、請求書のデザインが格好いいところも気に入っています。
boardのお勧めポイントを教えてください
士業の請求業務では、同じ内容の請求書を定期的に発行することが大半です。boardでは毎月自動的に請求書を作れるので、担当者が内容を確認するだけでお客様に送付することができます。
ITに詳しくない人にもboardはとても使いやすく、コストも控え目に設定されているので、税理士のみならず定期請求業務が多い士業全般にお勧めできるシステムです。