理想的な書類作成機能で業務を効率化。原価管理機能と売上分析による将来予測を有効活用。

ナラティブベースさんのメンバー3名が写った写真

ナラティブベース 取締役 我妻あかねさんに、board導入の経緯や効果を伺いました。

*新型コロナウイルス感染対策として、今回のインタビューはオンラインで行いました。

 

貴社の事業内容について教えてください

「離れていても強くつながる組織へ」を事業ミッションに、業務プロセスの改善と組織文化づくりという両面からお客様を支援をしている会社です。

業務プロセスに関してはバックオフィス系の整理が中心ですが、営業の現場やカスタマーサクセス、オンボーディングなどの社内プロセスの支援をすることもあります。組織文化づくりに関してはとくに業種などは関係なく、幅広く行っています。

10年前の創業からオフィスを持たず、みんなリモートで仕事をしています。メンバーは役員を除いて全員業務委託契約で、お客様からのご依頼の内容に応じてチームを組んで対応しています。

 

boardを導入されたのは4年ほど前ですが、導入前の状況と当時の課題を教えてください

当時は取引社数がまだ少なくて、書類を出す相手がある程度限られていたので、Excelで対応していました。取引先には請求書を出して、業務委託のメンバーには毎月発注書を出すのですが、いつも前月分をコピーして、今月分の変更点を書き換えながら漏れや間違いがないか細かくチェックして……ということを代表が自ら何時間もかけてやっていました。

数が少ないうちはこの方法でも良いのですが、手作業の範囲が多いこともあってチェックにはとても時間がかかるので、このままではまずいということでシステム導入の検討が始まりました。

 

boardを検討したきっかけや背景を教えてください

最初は別の請求書作成サービスを試していたのですが、そちらは請求書を作ること以外の機能が少なくて、希望を満たせていませんでした。とくに弊社はメンバーへの発注書を出す機会が多いので、請求書だけでなく発注書もしっかりしたものを作りたかったんです。今はまた違うかもしれないですが、当時は請求書も発注書も両方作れるサービスは少なくて、いろいろと調べるうちにboardに辿り着きました。

 

最終的にboardに決めた理由はどういった点でしょうか

やはり発注書を作れることが決め手だったと思います。他のサービスでも自分たちで工夫をすれば作れたかもしれないのですが、boardならすでに出来上がっているシステムを使って手軽に発注書を出せたので、非常に魅力的でした。

 

導入後、どのような効果・メリット・変化がありましたか

インタビューに答える我妻さん

発注書や請求書をきちんと出せるようになったことはもちろんですが、どの書類が発行済みで、どの書類はまだ出していないのかということもちゃんと辿れるようになったので、その効果は大きかったですね。チェックにかかる時間もExcelで作っていたときに比べて大幅に減ったと思います。

それから、元々は書類を作成する目的で使い始めたのですが、実際に導入してみると売上分析の機能がすごく役立っています。弊社ぐらいの規模だと、「SFAを入れるほどではないけど、売上予測はちゃんと立てておきたい」というニーズがあるのですが、boardはそれにすごくマッチした集計機能があるのでとても助かっています。見積書を出す前でも、案件が立ったら見込みを「低」にして概算の金額を入れておいて、最終的な決算までにどのぐらいの額になるかということを細かく見られるようになりました。

 

boardを導入してから現在までの間に、会社としての変化やboardの役割の変化などありましたか

以前はある程度決まったお客様との取引が中心だったので、それほど細かい集計をしなくても大体の売上は予測できました。それがちょうどboardを使い始めた頃から取引先も増えてきて、展開するサービスも増えていったので、見込みを立てるためには詳しい数字を見ていかなければならなくなりました。boardを使えばその辺りも辿っていきやすいので、導入の時期と事業の変化のタイミングが合っていたと思います。

 

現在boardを使っているのはどういった方々(部署・ポジション・役割など)ですか

役員と本社業務のメンバーが使っています。これは私たちの少し特殊なところなのですが、弊社では本社機能のことを「プラットフォーム」と言っていて、このプラットフォームを担当する業務委託のメンバーがいるんです。

全体の流れとしては、各案件の担当者がスプレッドシートで業務を管理しているので、それを見ながら「今月はこれで確定です」ということをプラットフォームのメンバーに伝えて、その後はプラットフォームのメンバーがboard上で管理していきます。この方法はダブルチェックの役割もあって、担当者だけだとどうしても利益を十分に考慮できなかったり、入力ミスが発生したりすることもあり得ますが、そういった問題もプラットフォームのメンバーがチェックできます。

boardでは経営管理もしているので、使える人を限定するという意味でもそこは分けて運用しています。

 

boardを導入することが決まった後、どのように社内展開しましたか

基本的には私が中心的に使いながら、代表や周りのメンバーに広げていきました。初期の頃はわからないことがあればサポートに質問したり、個別相談会で直接説明を受けたりしながら慣れていきました。社内ではプラットフォームの担当メンバーが入れ替わるようなこともありますが、基本的な使い方に関しては引き継ぎもスムーズにできていると思います。

 

boardへの要望・意見・感想などがあればお聞かせください

今はboardに数字を入れる前の段階で、想定の工数と時間単価を元にスプレッドシートで原価計算をする工程があるんです。そこで「原価はこのぐらいだから売値はこのぐらい」とか、「予算はこれぐらいだから原価はこれぐらい」という相談をしてからboardに入力しているので、boardの方でそういう計算の仕組みがあればいいなと思っています。

それ以外は……パーフェクトじゃないかと思います(笑)。とにかく機能と価格のバランスがとても良いので、もし今より機能が増えても、その分価格が上がってしまったら少し困るかもしれません。もっと多機能で高機能なものを使いたかったら、他のサービスを検討すると思うんですね。でも、boardはやりたいことにマッチしたちょうど良いサイズ感のサービスなので、その良さを継続してほしいと思っています。

 

boardはどういった会社にお勧めだと思いますか

100人以下で、案件ごとの原価管理が必要な業種にはすごくお勧めだと思います。案件ごとに原価を見られる機能は本当に助かっていて、実際の計算は先ほど言った別工程で行っているのですが、最終的にいくらで発注したかなどの記録はすべてboardに入っているので、boardを見るだけで過去の状況もわかりますし、もしスプレッドシートの方で間違いがあってもすぐにわかります。何千もの取引があったらまた違うかもしれないですが、弊社の規模であればboardですぐに全体を把握できるので、非常に助かっています。

 

最後に貴社の今後の事業の展望をお聞かせください

はじめの方でもお話ししたように、「離れていても強くつながる組織」をどんどん作っていきたいと思っています。業務プロセスの面でも、組織文化の面でも、一人ひとりが自律的に働けるような組織作りに寄与していきたいと考えています。

 

インタビュー後記
「こんなふうに使ってほしい」と思って設計したものを、まさにその通りに活用していただいているシーンが何度も出てきて、作り手としても、とても嬉しいインタビューになりました。

見積書や請求書などの書類を作成することは基本としてありつつ、業務管理や、見込みの把握とその社内共有など、boardの「書類作成を軸に周辺業務を効率化する」という特長をうまく活かして効率化を実践されているようでした。

ナラティブベース様は、普段から業務プロセスの改善などを支援されているので、boardのようなシステムを活用して業務を整理・改善していくことは本業になると思いますが、今回のお話を伺って、システムの設計思想・特性を理解することの大切さ、またその理解に基づいて自社の業務を整理したときの導入効果の大きさをあらためて感じました。

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