「boardは他の請求書作成サービスとは何が違うのですか」
というご質問をいただくことがあります。
boardは、請求書作成のために企画・開発されたサービスではなく、業務全体の効率化や経営判断をサポートすることを目的として企画・開発されており、見積書や請求書の作成は、そのための一部の業務という位置づけです。
もちろん、見積書や請求書の作成・発行機能自体も使いやすいように工夫していますが、ビジネスを行う上で、見積書・請求書作成以外にも周辺の業務がいくつもあります。
それらも含めてシステム化することで初めて業務全体が効率化できると考えています。
業務・経営分野のシステムは、すべての業界でフィットするというものはないと考えています。そのため、boardも、受託ビジネス(案件単位で仕事を受注するモデル)に最適化しています。そのため、一般的な請求書作成サービスに比べて活用できる範囲は狭いかもしれませんが、フィットする場合は、より効率的に活用できるのではないかと思います。
経営判断で重要な「売上の予測」が常に見える
boardで見積書を登録する際、「受注ステータス」を選択することができますが、単純な見積中や受注済だけの区分ではなく、見積中のステータスには3段階あります。受注確度に応じて、「見積中(高)」「見積中(中)」「見積中(低)」を設定しておくことで、売上分析機能において、受注確度別に売上の予測を見ることができます。
たとえば、「受注が確定しているもの(受注確定+受注済ステータス)」と「見込みが高いもの(見積中(高))」の数字はある程度硬い数字と考えます。この数字で売上が足りない場合は「見積中(中)」の案件の受注を頑張る必要があると判断できます。
単純な売上の集計だけだと、経営判断としては大雑把すぎますし、営業戦略の判断に使えません。ただ、見積書の登録の際に、少し工夫して確度別のステータスを選択することにより、リアルタイムに確度別の売上予測に反映されます。
経営判断のための数字をわざわざ集計しないといけないとなると、面倒ですし、手間がかかるものは頻度が低くなってしまいます。しかし、見積書・請求書を作成していたら、自動的にこのような見込みの数字が見ることができることによって、日々、必要なタイミングで必要な情報を得ることができるようになります。
boardは、「経営者が作った経営のためのシステム」ですので、見積書や請求書を作成するという業務が、経営判断の材料にまで直結するようにできています。
案件単位で情報を管理する仕組み
「見積書を作成する」「請求書を作成する」という概念で作られている請求書作成サービスが多い中、boardは、「案件を登録する」という概念で作られています。書類を作成する際、必ず「案件登録」から始まります。
受託ビジネスの場合、どの業界でも、「”案件単位"で見積もりを出し、受注・納品して、請求する」という流れが一般的で、実際の現場レベルでは、見積書や請求書などの書類単位ではなく、案件単位で情報を管理しているはずです。
そのため、boardでは、受託ビジネスに最適化し、見積書や請求書を個別に作成するのではなく、案件単位に各書類を管理することができるようになっています。
そうすることで、たとえば、1つの案件で複数の請求書を発行するようなケースにおいても、「○○という案件の請求書」というひとくくりで管理できますし、案件単位で進捗管理や損益管理もできます。
そのため、案件単位での仕事ではないような業態にはフィットしないかもしれませんが、boardは、「受託ビジネス」という案件単位で仕事をするモデルに特化することで、効率的に業務を回せるようになっています。
発注管理(支払管理)までをカバーし、案件ごとの損益を可視化
boardでは、受注側だけでなく、自社からの支払い(発注)までカバーしています。
発注書の作成はもちろん、案件同様、ステータス管理や分析機能もあります。また、案件と紐付けることで、案件単位の損益管理まで行うことができます。
案件単位の損益管理を可視化することは非常に重要だと考えています。ひと目でわかるように可視化しておかないと、思いのほか利益が少なかったということになりかねません。
通常業務の中で見積書や発注書を作成していたら、自動的に案件ごとの損益まで可視化され、事前に問題に気づくことができます。
まとめ
このように、boardは見積書・請求書の作成という書類作成のシステム化に留まらず、周辺業務や後続業務までカバーすることで、会社の業務全体を効率化することを目的として設計・開発されています。
とくに、経営者としては、将来の予測をリアルタイムに確認できるというのは非常に重要なポイントで、そこまでを含めてシステム化することが非常に重要だと考えています。