事例のポイント
- 担当者ごとに異なっていた見積書のフォーマットをboardで統一
- board導入前に発生していた金額や日付のミス、抜け漏れ等の問題を解消
- board APIを活用して、社内で独自の工数管理システムを構築、運用
課題
- 見積書は担当者ごとにExcelや手書きで作成していたため、統一フォーマットがなかった
- 過去の見積書からコピー&ペーストで新規の見積書を作成する際、元の日付や金額のまま提出してしまうミスが起きていた
- コロナ禍の時期、クラウド上で管理できるシステムを探していた
対策
- クラウド上で見積書を作成できるシステムの導入
- 担当者のデジタルリテラシーに依存せず、誰でも活用しやすいシステムの導入
効果
- バラバラだった見積書のフォーマットを統一
- 日付や金額の人為的なミスがなくなった
- boardの拡張性の高さに着目し、自社開発の工数管理システムと連携して独自のタスク管理・コスト管理を実現
新星印刷株式会社新しいタブで開くは、1915(大正4)年に創業した歴史のある印刷会社です。かつての岡山藩にルーツを持ち、岡山藩と縁の深かった旧鉄道省からの依頼で鉄道関連の印刷物を手掛けたことから、現在でも大手鉄道会社の印刷物など、100年以上にわたって鉄道事業者の運搬業務を印刷の側面から支えています。
新星印刷では2021年にboardを導入。2026年現在で約5年間お使いいただいています。boardの基本的な使い方から、新星印刷独自のboard活用法まで、代表取締役の西岡天芳様にお話しを伺いました。
Excelと手書きの見積書が混在する状態を改善したい
board導入前、御社が抱えていた課題について教えてください。
見積書を作成する際、Excelで作る人もいれば手書きで作る人もいて、統一のフォーマットが存在しませんでした。Excelで関数を使っている人もいればそうではない人もいて、作った見積書の保管場所も人それぞれでした。
担当者によって得意先や弊社の社名の表記もバラバラで、これでは数字が正しくても、企業が作る書類として問題があるなと感じていました。そういうこともあって、私が入社した際に最初に手掛けようと考えたのが見積書のフォーマット統一でした。
見積書の共通フォーマットをお持ちではなく、社員の皆さんが各々自分なりに作っている状況だったのですね。
印刷物の見積もりの計算方法はある程度決まっているのですが、各工程や項目をすべて書き出して単価を記載する担当者もいれば、「印刷代一式」とだけ書く人もいたりと、形式が統一されていませんでした。
当初は、たとえばExcel内の任意のセルに「400部」と入力すれば、自動で見積書を作成できるような仕組みを作ろうと考えていました。ですが、原価を見せたくない営業担当者もおり、一筋縄ではいきませんでした。そこで、まずは見た目を統一しようということになりました。
boardの導入前、Excelを使っていた頃は見積もりの提出から請求書発行まで、案件ごとに担当者が取りまとめていらっしゃったのですか?
請求書は経理が発行していましたが、見積書は担当者がまとめていました。発行された請求書などは経理が管理していました。
それらのフロー内で、ミスやトラブルが起こったご経験はありましたか?
見積書を作るときに、以前作った見積もりから内容をコピーして新しい見積書を作ることがありますよね。その際に単価や日付を更新し忘れて、間違った見積書をお客様に渡してしまったことがありました。
また、他のスタッフから関数が使われた見積書のExcelファイルを引き継いで、その関数をよく理解しないまま使ったせいで、最終的な金額が間違っている見積書を提出してしまったということもありました。
お付き合いの長いお取引先で、「申し訳ありません」と正しい内容の見積書を再送すれば許していただける関係性だったのは幸いでしたが、やはり格好はつきませんよね。
見積書が社内でバラバラ、稀に事故も起こる、そういった状況に対して、まずはどのような方法で解決に取り組まれましたか?
改善しようと動き始めたのは2021年でした。当時はコロナ禍の真っただ中で、テレワークが推奨されている時期でした。
顕在化していた見積書まわりの悩みを解決するのと合わせて、リモートの環境下で資料を管理できるツールはないかと探していました。
当初は見積書の改善だけでなく、勤怠管理もできた方が良いのではないかと大掛かりなシステム導入も視野に入れていました。しかし、検討を進めた結果、やはりまずは見積書を統一するところから始めようということになって、あらためて適したツールを調べていた頃にboardを見つけました。
デジタルリテラシーが高くなくても活用できるわかりやすさ
最終的にboardを導入していただいて、現在まで活用されています。導入にあたってはどなたが主導されたのですか?
私が主体となって進めました。システムに強いスタッフとさまざまなツールを試したのですが、boardなら見積書の悩みも解決できると感じました。さらに外部ツールと有機的な連携ができ、拡張性が高い点にも惹かれて導入を決めました。
boardを検討されていた際、見積書まわりの課題解決について、どのあたりに魅力を感じられましたか?
まずは見積書のフォーマットがとても美しく、作りやすかったというのが第一印象ですね。
入力の自由度が高い一方で、決められたフォーマットの項目を一つずつ入力していくだけで見積書を作ることができます。これなら、デジタルリテラシーがそれほど高くない人でも簡単に活用できると思いました。
操作性についてはいかがでしたか?
直感的に操作できると思いました。営業担当者が見積もりを作る際に必要な項目というのは、最終的な合計金額と品種です。それらが揃った見積書を作成するまでに、操作上の障害はないと思いました。実際、導入してからも社内でスムーズに活用できています。
導入時に社内研修を行ったり社内マニュアルを作ったりということはしていないのですが、社内でトライアンドエラーを繰り返しているうちに浸透していきました。
導入時に苦労されたことはありましたか?
Excelの見積書から脱却するのには1年ほどかかりました。新しいツールの方が便利だと頭ではわかっていても、いざ現場で見積書を作る段になると、昔の見積書を見返して、その内容をコピーして作る方がラクなんですよね。
でも、徐々に皆がboardを使うようになっていきました。
社内のインフラソフトを変更するとなると、一定の移行期間が必要になってくるんですね。
そうですね。ですから、最初から一気に変えてしまおうと思わないことが大事ですよね。ある程度の期間は導入前のツールと併用して、どこかで完全に移行するという工程が必要なのだと思います。
導入後の変化についてお聞きしたいと思います。boardを導入したことで、期待していた課題はどのように解決しましたか?
まず、見積書のフォーマットを統一できました。また、内容の抜け漏れを未然に防ぐこともできるようになったので、当初期待していた効果はすべてクリアーできていると感じています。
あとは、経理のフローもboardで一元管理できるのがありがたいですね。
board APIを活用した工数管理システムを開発・活用
御社ではboardを工数管理でも活用されていると伺いました。具体的にはどのように使っているのですか?
社内の誰が、どんな作業を、どれぐらいの時間をかけて行っているのかを把握できるシステムを開発して、boardと連携して使っています。
私はエンジニアではなく、テックに詳しいわけでもないのですが、AIを使って試行錯誤しながらboardと連携できるシステムを作りました。
現場のスタッフがスマートフォンからシステムを起動すると、boardに登録した案件に紐づくQRコードが生成されます。そのQRコードを使って、作業の開始・終了を記録できるというシステムです。
どのような経緯で工数管理システムをお作りになったのですか?
印刷物のように、完成までにある程度時間がかかるものは、どれぐらい人が動いてるのかということを把握できないとその利益率が出てこないんですね。それをちゃんと見える化したいなと思ったんです。原価がいくらなのかはboardに登録しているので、boardを見ればわかるのですが、社内でどれぐらいの人が、どれぐらいの時間動いているのかまでは把握できません。
そこで、boardのAPIと連携できるシステムを開発すれば、このような工数管理、コスト管理もboardと紐づけて行えるのではないかと考えました。
AIを活用して、ご自身でそういったシステムを開発されたのですね?
boardがAPIを開放しているからこそできたシステムです。boardから抽出したデータに、必要な情報を加えてboardに返すこともできるので、boardの売上分析もより有効に活用できると思っています。
当初期待されていた「見積書のフォーマットを整えたい」という希望から、さらに発展した領域でもboardを活用されているんですね。
そうですね。boardの拡張性はすごいなと思っています。あらゆる情報を管理できるトゥーマッチ(too much)なシステムではなく、必要な機能のみに限定されているからこその自由度の高さではないかと思います。個々の機能ももちろんですが、この設計思想の大ファンです。
boardは拡張性が高いからこそ、御社にぴったりな形で連携できているのですね。
そう思っています。私たちはこのような使い方をしていますが、アイデア次第でいろいろな連携ができると思います。CRMの方向での可能性もあるでしょうし、さまざまなクラウドサービスとの連携も面白いのではないでしょうか。
boardの事例記事でも、他社サービスとの連携について紹介していました。導入の際に拝見して、自分たちでも何か作れないかと思って、実際に作ってみました。
最後に、boardの導入を検討されている読者の方に、boardのお勧めポイントをお願いします。
レイアウトも洗練されているので、直感的に使いやすいという点がまずはお勧めです。しかも格安で使えるので、コスト面でも安心して使えるところがありがたいと感じています。また、少人数から導入できる点も素晴らしいと思います。
何より推したいポイントは、やはり拡張性の高さです。boardが持つ拡張性は、アイデア次第でさまざまな使い方を可能にしてくれます。
見積書・請求書管理や案件管理にお悩みの方は、まず一度使ってみるとその良さが伝わるかと思います。きっと、「もっとこういう使い方がしたい」という要望にもboardは応えてくれると思います。