【課題】現在、インストール型の販売管理ソフトを使っているため、オフィスに行かないと見積書を作成できません。そのため、営業は、見積書を作成するためにオフィスに戻る必要があり、時間の無駄になってしまっています。また、コロナ禍でも、在宅勤務が難しい原因にもなってしまっています。
以前は、パソコンにインストールして使用するソフトが主流だったため、クラウド以前からのソフトを使用している場合は、このケースを良く聞きます。この場合、やはりクラウド型のサービスに移行することが解決策になります。
インストール型ソフトの課題
インストール型ソフトの場合、以下のような課題があります。
- オフィスに出社しないと利用できない
- 同時に複数人が利用できない
- データがパソコンの中にしかないため、パソコンの故障によりデータが消失してしまうリスクがある
1つのパソコンに依存しているという点が様々な課題の原因になっており、クラウド型のサービスが多数ある現在においては、できるだけ早めに、クラウド型のサービスに移行する方が良いでしょう。
インストール型からクラウド型への移行におけるFAQ
長くインストール型のソフトを使用していて、クラウド型のサービスへ切り替える場合に、よくご質問いただく事項をまとめました。
クラウドのセキュリティーが心配です
インストール型でもクラウド型でも、性質は異なりますが、どちらもセキュリティーリスクはあります。クラウド型の場合、通常は、各サービスで様々なセキュリティー対策は行っています。一方、インストール型の場合のセキュリティー対策はご自身で行う必要があります。
そのため、利用するサービスやご自身のセキュリティーに関する専門知識や対策等にもよるため、一概には言えませんが、クラウド型の方がセキュリティーリスクがあるとは言えず、それぞれの状況次第になります。そのため、利用を検討しているクラウドサービスがどのようなセキュリティー対策を行っているかなど確認するのが良いでしょう。
ご参考までに、boardでは、下記のようなセキュリティー対策に関するページを用意しています。
また、クラウド型のサービスを利用にするにあたっては、ご自身のID・パスワードの管理も非常に重要な要素になります。たとえば、簡単なパスワードを設定していたり、アカウントを複数人で共有していたり、別のサービスと同じパスワードを使う等は、セキュリティー上避けるべきこととされています。
また、2段階認証のように、ログインのセキュリティーを強化する仕組みも積極的に利用することを強く推奨します。boardでは、2段階認証のようなセキュリティーを強化する機能をご利用いただくと、月額利用料を5%OFFにする「セキュリティー割引」がありますので、ぜひご活用ください。
参考:セキュリティー割引
データの移行が大変そう
データの移行は、インストール型からクラウド型への移行に限らず、利用するソフト・サービスを変更する場合は、必ず課題になるポイントです。
多くの場合、CSV形式でのデータ出力や一括取り込みができることが多いですので、それらを利用してデータを移行できないか検討することになると思います。
ただし、特定のソフトから出力したCSVをそのまま取り込めることは稀ですので、多くの場合、以下の手順を踏むことになります。
- 現在お使いのソフトからCSVデータを出力
- 移行先のサービスのCSV取り込みフォーマットを確認
- エクセル等で、移行先のサービスのCSV取り込みフォーマットに合わせてデータを加工
- 移行先のサービスへデータを取り込み
顧客などのマスターデータは、多くの場合、会社名や住所など、共通の情報を持っていることが多いため、これらのデータは移行しやすい(エクセルで加工しやすい)と考えられます。
一方、見積書・請求書・受注に関するデータなどは、ソフト・サービスによって、データの持ち方や項目が大きく異ることも多く、すべて移行することは非常に膨大な労力がかかる可能性があります。
そのような場合、以下のような移行の進め方をお勧めしています。
- 顧客などのマスターデータは、CSVなどを使って移行する
- 見積書や請求書などのデータは、現在アクティブで動いているもののみ画面から登録。または、新規で登録するもののみ、移行先のサービスで登録を開始し、しばらくは現在のソフトと並行して利用する
上記のようにする場合、現在利用しているソフトを残しておいて、過去のデータを参照できるようにしておくのが良いですが、ソフトによっては、保守切れの場合は起動ができなくなったり、新しいWindowsのバージョンに対応していないといった可能性もあります。
そのような場合に備えて、CSVやPDF等でデータを出力しておいて、そのソフトが利用できなくなったとしても、過去の情報を参照できるようにしておいた方が良いでしょう。
クラウド型のソフトを使ったことがなく、使えるか心配
クラウド型かどうかに限らず、ソフトが異なれば、仕様や操作感は変わります。そのため、新しいソフトの仕様を理解して、それに合わせて業務の進め方を整理する必要はあります。
この際、ソフトの仕様が異なるのに、従来のやり方を無理やり維持しようとすると、使い勝手が合わず、うまくいかないというケースも見受けられます。
自社開発のシステムでない限り、ある程度、業務をシステムに合わせていく必要があります。
そのため、まずは、自社の業務とのギャップが大きすぎないか、そのソフト・サービスで業務ができそうかの検証を行い、移行先のソフト・サービスを選定する必要があります。その上で、従来の業務から、どの点を変える必要があるのか、新しいソフトに合わせて業務フロー・ルールを決めて社内に告知していきます。
そのような手順を踏んでいくことで、業務の混乱や変更への不安を最小限にしていけるかと思います。
クラウド型のサービスは遅いと聞きます
基本的にはそのサービス次第になるかと思います。
インストール型ソフトの場合、パソコンの中で完結しており、インターネットへの通信がありませんので、その分、早いことは多いです。しかし、すべての処理がパスコン上で行われるため、パソコンの性能によっては、インストール型の方が遅いことも十分ありえます。
クラウド型の場合、たとえば、インターネット回線が遅い場合は当然遅くなってしまいます。また、月末月初など、業務的なピークのタイミングが重なるような場合、そのタイミングで遅くなるということは考えられます。
もちろん、そういった状況に対して対策をして、ストレスなく利用できるパフォーマンスでサービスを提供しているところも多くあります。
そのため、「クラウドは遅い」ということは一概には言えず、トライアルする中で、ご自身にとって、問題なく使えるパフォーマンスかどうかも合わせてご確認いただくのが良いかと思います。その際、たとえば月末月初など、業務的なピークがあるようなものの場合は、そのタイミングで利用してみると、より実際の利用シーンに合った体験を確認できるのではないかと思います。
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board事例インタビュー
使い勝手だけでなく、boardのコンセプトも好きです。ドッグフーディングを実施している事もいいな、と思っていました。私たちも新しいサービスを自社で開発していることもあって、boardの開発姿勢にも共感が持てたんです。