請求書を作成する際、「宛名」をどのように記載すべきか迷った経験はありませんか?
たとえば、会社名だけで良いのか、部署名や担当者名まで入れるべきか、インボイス制度の要件はどうなっているのかなど、実務上の疑問は多いものです。
本記事では、請求書の宛名の基本から、インボイス制度における要件、実際の運用例、郵送時の送付先との違いまで、詳しく解説します。
目次
請求書の宛名は「会社名 御中」が基本
送付先の宛名ではなく請求書そのものの宛名は、「○○株式会社 御中」など、会社名に「御中」を付けて記載するのが一般的です。これは、請求書が会社に対して発行されるものであり、個人宛ではないためです。
*なお、請求自体が個人宛の場合は「○○様」となります。
部署名・担当者名の記載は必要?実務上の使い分け
請求書の宛名に部署名や担当者名まで記載するべきかは、状況によって異なります。
部署名・担当者名を記載するケース
「○○株式会社 ○○部 御中」や「○○株式会社 ○○様」というかたちで、会社宛ではなく部署宛・担当者宛の請求書も見かけます。
先述の通り、請求書は会社宛ですので、基本的には会社名のみで問題ないものと考えられますが、部署・担当者まで書くケースが一定数ありますので、これらは商習慣によるものと考えられます。
代表者名を記載するケース
「○○株式会社 代表取締役 ○○様」というように、会社名の後に代表者名を記載するケースもあるようです。
こちらは、取引先側の依頼を受けて記載することが多い印象です。そのような要望があった場合には記載するようにしましょう。
インボイス制度における宛名の要件
2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、請求書の宛名について「会社名」が記載されていれば要件を満たします。部署名や担当者名まで記載する必要はありません。
請求書の宛名と送付先の違い
請求書の「宛名」と、郵送時の「送付先」は混同しがちですが、役割が異なります。
請求書そのものの宛先は、原則として会社名(+御中)です。これは、請求の責任主体が会社であるためです。
一方で、郵送で請求書を送る場合、封筒の送付先には、会社名だけでなく、部署名や担当者名まで記載するのが望ましいです。これにより、社内での書類の回付や処理がスムーズになります。
属性情報として部署名・担当者名
請求書の書面上で、取引先の担当部署や担当者を記載したいというニーズもあります。「○○株式会社 ○○部 御中」や「○○株式会社 ○○様」というかたちで、請求書の宛名を部署宛・担当者宛にするケースは、大元はこのニーズに応えるものと考えられます。
しかし、前述の通り、請求書は会社宛であり担当者宛ではありませんので、宛名は会社宛とした上で、請求書の属性情報として担当部署や担当者を書くという方法もあります。
まとめ|請求書の宛名は会社名で十分、送付先は詳細に
請求書の宛名は「○○株式会社 御中」など会社名で記載するのが基本です。インボイス制度の要件も会社名で満たせます。部署名や担当者名は、取引先の要望や社内運用に応じて柔軟に対応しましょう。
一方、郵送時の送付先は、部署名や担当者名まで記載することで、社内での処理がスムーズになります。請求書の宛名と送付先の違いを理解し、状況に応じて最適な記載方法を選びましょう。