請求書を発行すると同時に、取引先に「振込口座が変更になった」ことを案内することで、誤振込や入金遅延を未然に防げます。特に継続取引や月次請求で口座を切り替える場合、取引先は従来の口座に振り込んでしまう可能性があるため、請求書に分かりやすく同封・併記しておくことが効果的です。
本記事では、請求書発行時に同時案内するための具体的な手順、請求書内の記載例、メール文例などを紹介します。
振込口座変更を案内する際にまず押さえるべきポイント
請求書発行時に同時案内する場合は、以下を事前に社内で確認しておきましょう。
- 適用開始日(いつから新しい口座を使うか)
- 請求書に表示する口座情報の正式表記(銀行名・支店名・コード・口座番号・口座名義)
- 振込手数料の負担者(先方/当方)
- 問い合わせ窓口
これらを統一したフォーマットとして用意しておくことで、案内漏れを防げます。
とくに口座の正確な情報は間違えないようにしましょう。たとえば、銀行によって、同じ会社でも口座名義の表記が異なることもあります。取引先が振込時に困らないよう、事前に社内で確認しておくことが重要です。
請求書発行時に同時案内するための手順
以下の手順で、請求書発行時に振込口座変更を同時案内します。
*請求書発行システムを利用しているケースを想定しています。
- 社内確認を完了し、振込口座マスターに新口座情報を登録する。
- 請求書の口座情報を新口座に切り替える。
- 請求書をメールで送る際はメール本文に、郵送で送る際は送付状や請求書の備考に振込口座が変わったことを明記して送付する。
- 入金確認の際、古い口座に振り込んでいるケースがないか確認し、あれば次回以降は新口座に振り込むよう連絡する。
boardでは、複数の口座情報を登録しておき、請求書ごとに口座を選択することが可能です。また、新規案件登録時の「デフォルト口座」を設定しておけるので、「今後登録するものはすべて新口座にする」といった運用も可能です。
請求書内の記載例とメール文例
請求書備考欄の記載例
今回の請求書より、振込口座が変更になっています。お手数ですが、新しい口座情報をご確認の上、お振込みをお願いいたします。
請求書送付メールの文例(請求書添付)
件名:請求書(2025年9月分)送付のご案内/振込口座変更のお知らせ
お世話になっております。
2025年9月分の請求書を送付いたします。
なお、振込先の口座が変更となっていますので、請求書に記載の口座情報をご確認の上、お振込みをお願いいたします。
よくある質問(FAQ)
Q. 口座変更の案内は、メール本文のみに記載し、請求書の備考には記載しなくても問題ないですか?
基本的には、請求書の備考欄にも口座変更の情報を記載することを推奨します。メール本文のみに記載すると、振込時に請求書を確認する際に見落とされる可能性があるためです。請求書とメールの両方に明記することで、取引先に確実に情報を伝えることができます。
Q. 送付状ではなく、口座変更の通知書を別途同封しても良いですか?
はい、別に口座変更の通知書を同封する方法でも良いかと思います。送付状より目立つため、取引先に確実に伝わるメリットがあります。ただし、振込処理をする際に別紙だと見落とす可能性があるため、請求書の備考欄にも同様の情報を記載しておくと、さらに安心です。