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販売管理を効率化する方法〜エクセルからの脱却とクラウドの活用

販売管理をエクセルやGoogleスプレッドシートで運用している会社は多く、手軽さや低コストは魅力です。しかし、取引数やメンバーが増えると、誤入力や最新データがわからない、集計作業の負担といった課題が顕在化します。

本記事では、販売管理を効率化する具体策として、エクセルからの脱却とクラウド活用の進め方を、導入準備・移行手順・運用改善の観点で整理します。

目次

  1. 販売管理を効率化するメリット
  2. エクセル運用の問題点とは?移行の判断基準
  3. クラウド活用による具体的な改善策
  4. 移行を成功させるステップバイステップ
  5. システム選定時のチェックリスト
  6. 移行時・導入後によくある落とし穴と対策
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ

販売管理を効率化するメリット

販売管理業務とは、企業が商品やサービスの販売活動を効率的に行うために、受注・出荷・在庫・売上・請求・回収などの販売プロセス全体を計画・把握・管理する業務のことを指します。

販売管理全般については「販売管理とは?中小企業向け販売管理システムの目的・業務内容とフロー、システム選定時の注意点をご覧ください。

販売管理を改善すると、次のような効果が期待できます。

  • 業務時間の短縮 — 手作業による入力や集計が減ることで、担当者の作業時間が削減されます。
  • ミス・漏れの低減 — データが一元化されることで、入力の二重化や転記ミスが減ります。
  • リアルタイムな売上把握 — 経営判断に使える最新の売上・案件情報が得られます。
  • 業務の標準化と引き継ぎ容易性 — フローが定義されることで属人化が解消されます。

会社の業務において重要な「受注」から「請求・入金消込」までの一連の流れを効率化することが目的です。

boardでは、以下のように、一連の販売管理業務を連携させて管理・効率化していくことができます。

boardがカバーする業務領域図:boardでは、営業管理や見積もり作成から、受注、納品、請求、入金の管理までをカバーして、それらのデータをもとに売上見込みや案件単位の損益管理を行うことができます。また、boardから、フリー、マネーフォワード、弥生会計などの会計ソフトへ請求や支払データを連携することができます。

エクセル運用の問題点とは?移行の判断基準

まずは現在のエクセル運用の問題点を洗い出し、どのタイミングでシステム移行すべきかを判断します。

よくある課題と見極めポイント

  • データが複数ファイルに分散している — 正の最新データがどれか不明になる
  • 同時編集ができない/編集履歴が追えない — コラボレーションが非効率
  • 集計やレポート作成に手間がかかる — 定型作業が多く属人化している
  • バージョン管理・監査が難しい — 監査対応やトレーサビリティに不安がある
  • 手作業での計算ミスや転記ミスが頻発する — 品質リスクがある

これらのうち1つ以上が当てはまる場合、クラウドなどのシステム化を検討する価値があります。

とはいえ、どこから手を付けたら良いか分からないという場合は「業務改善、どこから手を付けるべきか」を参考にしてください。

インストール型ではなくクラウドを選ぶ理由

クラウドサービスは初期費用が抑えられ、スモールスタートで導入できる点が魅力です。また、以下のような利点があります。

  • インターネット環境さえあれば、場所を選ばずに利用できる
  • 複数人での同時編集やリアルタイムな情報共有が可能
  • データのバックアップやセキュリティ対策が容易

昨今では、クラウド型の販売管理システムが多く提供されており、クラウド型が主流となっています。そのため、選択肢の広さや将来の拡張性を考慮すると、クラウド型を選ぶメリットが大きいです。

より詳細な比較は「販売管理システムはクラウド型とインストール型どちらが良い?中小企業向け選択のポイント」をご覧ください。

クラウド活用による具体的な改善策

エクセルにより販売管理業務をやめ、クラウド販売管理サービスを導入すると、どのように作業が変わるのか、具体的な改善策を示します。

販売管理のベストプラクティスを考えられた設計

クラウドサービスは、販売管理のベストプラクティスを考慮した設計がされています。これにより、業務フローに沿った使いやすいインターフェースや機能が提供され、導入後の定着がスムーズになります。

エクセルで管理すると、確かに自社に特化した運用は可能です。しかし、独自進化した運用は、他社の成功事例や効率的なフローを取り入れにくく、結果として非効率な業務が固定化されるリスクがあります。また、学習コスト・引き継ぎコストも高くなりがちです。

boardは、数人〜数十人規模の中小企業向けに設計されたクラウド販売管理システムで、見積もりから請求、受発注の管理までの一連の販売管理業務を効率化します。完全に中小企業にフォーカスしていることで、オーバースペックにならず、低価格で利用できます。

データの一元管理とアクセス制御

クラウドはデータを中央に集約でき、権限に応じたアクセス制御ができます。これにより、誰がどの情報にアクセスできるかを明確化し、誤操作や情報漏洩リスクを下げられます。

また、データが一元管理されていると、それを利用した業務管理や集計など、連動していくつもの業務が効率化されます。さらに、コミュニケーションコストの低減にも寄与します。boardの事例インタビューの中で度々、「当初想定していなかった効果」として挙げられているのが、この情報共有の円滑化です。

自動化・省力化による工数削減

クラウド販売管理システムでは、エクセルでは実現できないような自動化・省力化が可能です。受注入力、納品登録、請求書発行、入金消込などをワークフロー化し、自動化・省力化することで人手による作業を削減できます。また、会計ソフトやEC・受注チャネルとのAPI連携で手入力の機会自体を減らすことが可能です。

履歴・ログによる追跡性の確保

誰がいつどのような変更をしたかを追えることで、トラブル発生時の原因追及や監査対応が容易になります。

履歴は、通常業務の中で頻繁に必要になるものではありませんが、いざというときに大きな助けとなります。エクセルでは履歴管理が難しいため、システム化の大きなメリットとなります。

モバイルやリモートからの利用

外出中の営業やリモートワーク中の担当者でも、最新情報にアクセスできるため、現場でのレスポンスが向上します。

2020年に発生したコロナ禍では、急なリモートワークが発生し、多くの企業が混乱しました。リモートから利用できる環境というのは、単に利便性だけでなく、事業継続性の観点からも重要です。

移行を成功させるステップバイステップ

クラウド販売管理システムは、無計画に導入すればすぐに効果が出るわけではありません。既存業務を整理し、移行は計画的・段階的に行うのが失敗しないコツです。

1. 現状整理と要件定義

現行のエクセルで管理している項目・フロー・例外処理を洗い出し、業務要件を定義します。ここで重要なのは「現状の問題点」だけでなく「あるべき業務フロー」を描くことです。

また、「現行の業務をそのまま再現しようとする」のは避けた方が良いでしょう。クラウドサービスの標準機能を活かし、必要最小限のカスタマイズで運用に乗せることで、導入コストを抑え、早期に効果を出しやすくなります。

2. スモールスタートの範囲決め

全業務を一度に移すのではなく、影響が限定的で効果を出しやすい領域(例:受注〜請求の一連)から始めます。初期導入の成功体験を作ることで組織内の協力を得やすくなります。

とくに社内にITが苦手な方が多い場合や、既存業務を変えたくない抵抗感が強い場合は、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。

3. データ移行計画と検証

エクセルのマスターや受注データをどの範囲・形式で移すかを決めます。移行前後でサンプルデータを用いて差異検証を必ず行い、業務に影響が出ないことを確認します。

過去データをすべて移行できればベストですが、異なるシステム間で完全に同じデータ構造を再現するのは難しい場合があります。費用対効果を考え、必要最低限のデータに絞り、移行後に参照できるようにするのも一つの手です。

長くSaaSを運営する中で様々なケースを見てきましたが、仕様の把握や移行計画が不十分の状態で、いきなりCSVインポートでデータ移行から始めて、大幅な手戻りになるケースを見かけます。事前の計画と検証はとても重要です。

4. 運用ルールの策定と教育

業務フローと操作ルールを文書化し、担当者に教育を行います。運用ルールにはデータ入力のルール、承認フロー、エラー時の対応手順などを含めます。

多くの企業の導入事例を見ていると、事前の整理・文書化をきちんとやっている方が、格段にスムーズに導入できています。現場の担当者が使いやすいように、操作マニュアルやFAQも用意しましょう。

多くのサービスでは、ヘルプや動画が用意されています。仕様の理解という点ではそれらを参照するのが良いですが、社内の運用については各社ごとに様々です。この点を整理することが重要です。たとえば、「この項目の用途はこういう意味で使う」「このステータスはこういうタイミングで変更する」など、どのようにシステムの機能を使うのかを明確にしましょう。

5. モニタリングと改善

導入後は現場の業務をウォッチし、ボトルネックが見つかれば随時改善策を投入します。各メンバーからフィードバックをもらったり、システムへの登録状況などを精査しましょう。

システム選定時のチェックリスト

システムを比較する際に確認すべきポイントを短くまとめます。

  • 対応業務範囲(在庫の有無、請求形態)
  • 他システム(会計、EC、SFA)との連携可否
  • データ移行・エクスポートの仕組み
  • アクセス制御・ログ機能
  • 操作性(現場担当者が使いやすいか)
  • 価格体系と拡張性(会社の成長に合わせられるか)

詳しくは、「販売管理とは?中小企業向け販売管理システムの目的・業務内容とフロー、システム選定時の注意点をご覧ください。

移行時・導入後によくある落とし穴と対策

導入で失敗しがちなポイントと、予防のための実務的な対策を整理します。

既存業務をそのまま再現しようとする

既存のエクセルでの業務をそのまま再現しようとすると、移行コストが高くなり、本来の効率化メリットが薄れることがあります。

現在のエクセルは自社に過度に最適化された運用になっていることが多く、汎用的なクラウドサービスでは再現できない部分も出てきます。最初は業務の「あるべき姿」を軸に必要最小限で運用に乗せ、運用で改善していく方が安全です。

参考:SaaS導入のアンチパターン(ありがちな失敗例)

利用者の巻き込み不足

経理やバックオフィスなど、一部の部署だけで導入を進めると現場が使わず形骸化することがあります。現場ユーザーを早期に巻き込み、使い勝手のフィードバックを取り入れることが重要です。

とくに複数の部署にまたがる販売管理業務の場合、現場の協力が不可欠です。各部署のキーパーソンを巻き込み、導入前から意見を聞くことで、現場の理解と協力を得やすくなります。

データ品質の問題

移行前にデータを整備しないと、後で誤った集計や検索しにくい状況が発生します。不要データの削除、重複の解消、マスタ項目の統一を事前に行ってください。

とくに、同じ顧客が複数の名前やコードで登録されているケースは多く、これを放置すると売上集計や請求漏れの原因になります。整理するのは大変ですが、移行時にやらないと後で大きな手戻りになります。

よくある質問(FAQ)

Q. 小規模な事業者です。エクセルでなんとかなっているのですが、クラウドに移行すべきでしょうか?

小規模で取り扱い件数が少ないうちはエクセルでも運用可能ですが、データの一元化や複数人での同時編集、履歴管理、自動集計などが必要になった段階で限界が出ます。業務の属人化や集計コストが増えている場合はクラウド移行を検討するタイミングです。

Q. クラウド導入のコストは高くなりますか?

中小企業向けのクラウド販売管理システムは、初期費用を抑えられることが多い一方で、利用料は継続費用(月額)になります。スモールスタートで効果が確かめられるサービスを選べば、トータルコストや生産性の向上を踏まえた費用対効果は高まることが多いです。

まとめ

販売管理の効率化は、単なるツールの切替ではなく、業務フローの再設計と組織の合意形成が肝要です。エクセルでの運用が限界に達している場合は、スモールスタートでクラウドサービスを導入し、効果を確認しながら段階的に範囲を拡大してください。

導入後は現場の意見やデータの登録状況をウォッチし、継続的に改善していくことで、真の業務効率化が実現します。

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ユーザーの声

一元的に管理できるようになり、従来の請求業務にかかっていた時間を45%短縮

ビューロ・ネットワーク税理士法人様の事例より

ITが得意ではない人でも使いやすく、すぐに慣れて業務を任せることができた

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boardのヘルプページは充実しているので、困ったときにすぐに自己解決できますし、サポートに問い合わせても返信が早く、内容も丁寧かつ的確です

辻・本郷 ITコンサルティング株式会社様の事例より

会計ソフトに付属している請求書機能よりも、boardを使った方が請求・会計の連携がスムーズになると感じています

合同会社プロースト様の事例より