ビープラウド 代表取締役社長 佐藤治夫さん、総務 及川亜美さん、川村愛美さんにboard導入からの4年半を振り返っていただき、導入効果や導入初期からの変化などについて伺いました。
貴社の事業内容について教えてください
<佐藤さん>
主な事業は、Webシステムや機械学習システムの受託開発と自社サービスの提供です。なかでも機械学習システムは力を入れていきたい分野なので、社内で読書会や勉強会を開いたり、社外のスペシャリストに協力をしてもらいながら、案件を増やしているところです。
自社サービスでは、IT系勉強会・イベント支援サイトのconnpassと、最近ではPython言語プログラミングやWeb開発を学べる学習WebアプリケーションのPyQの企画・開発・運営を行っています。PyQは、Python人気の流れに沿った良いタイミングでリリースできたこともあって、おかげさまで利用者も順調に伸びています。
会社の規模(社員数)はどのくらいで、どういった職種の人が多いですか
<佐藤さん>
社員数は約40人で、ほとんどがエンジニアです。エンジニア以外では、Webマーケティング、デザイナー、バックオフィスが数人ずついます。営業はおらず、顧客対応もエンジニアが行っています。
現在boardを使っているのは、どの部署・ポジションの人ですか
<佐藤さん>
社内で使っているのは20~25人で、私と現場のプロジェクトリーダー、事務担当者である総務の及川と川村が利用しています。プロジェクトリーダーは案件数によって流動的で、常時13~14人ほどですが、リーダークラスでなくても、見込み案件などの顧客に対応するメンバーがboardを使うこともあります。
大まかな業務フローを教えてください
<川村さん>
まず、プロジェクトリーダーが見積書を発行する段階でboardへの案件登録、見積金額の入力、請求可否の確認までを担当し、請求書の発行は事務担当者が行います。
boardの導入以前はWordで書類を作成していましたが、それぞれが作成するのは手間がかかるので、プロジェクトリーダーが案件の内容を箇条書きにして事務担当者に渡し、見積書などの書類作成やデータ管理はすべて事務担当者が行っていました。
しかしこの方法でも、ファイル共有や作業分担がしづらく、案件の状況を俯瞰的に見ることもできませんでした。
<及川さん>
その点、boardでは入力した案件の内容を皆が簡単に確認できますし、同一顧客で絞り込んだり、過去の案件をすぐに参照したりもできるので、プロジェクトリーダーが事務担当者と相談しながら、案件登録から進められるようになりました。
board導入時に苦労した点、課題などはありましたか
<佐藤さん>
とくになかったです。導入時にboardに合わせて業務設計を見直し、様々な業務を簡略化しました。それ以降も使い方が大きく変わったところはあまりないですが、郵送代行サービスが使えるようになったのは非常に助かりました。それまでは月末の封入作業に丸一日費やしていたのが、boardの簡単な操作だけで済むようになりました。
<及川さん>
社印押印済みの書類を自動生成できるのも、とても便利です。boardの導入前は書類を印刷してから押印して、それをスキャンするという作業に時間がかかっていました。
導入後、運用が軌道に乗るまでにどのくらいかかりましたか
<佐藤さん>
導入後はまず役員と事務担当者で約1週間使いました。その後、プロジェクトリーダー向けにboardの説明会を行い、すぐに現場で使ってみてもらう流れになりました。
弊社では、新しいツールを使うときに「こんなにいいものがあるよ! 使ってみない?」という紹介の仕方をするのですが、それと同じように、説明会ではこれまでの業務フローを説明した上で、「boardがあるとこんなに便利になる」という風に違いをプレゼンテーションすることで、効率化のモチベーションを高めてもらえるように意識しました。
boardを導入されて4年が過ぎましたが、振り返っていかがでしたか
<川村さん>
プロジェクトリーダーに請求可否のチェックまで任せられるようになったので、事務担当者がその時々に発生している手元の作業に集中できるようになったのは大きな変化でした。もちろん、月末作業が圧倒的に楽になったことは言うまでもありません。
<及川さん>
税理士の方にもboardのアカウントを共有して、データや書類を見てもらっているので、その辺りのコミュニケーションコストの削減にも役立っています。
<佐藤さん>
個別の見積りや請求業務だけでなく、見積りから入金まで一貫してデータ管理できる仕組みが整備されているので、管理業務の手間も大幅に減りました。boardを利用するまでは、スプレッドシートに数式を組んで売上をチェックしていましたが、今では会計の数字を見るときに銀行通帳とboardさえあれば事足りるようになりました。
事業成長のなかで、boardを使い続けられた理由は何でしょうか
<佐藤さん>
boardは途中から使い始めたメンバーも問題なく利用できていますし、多少わからないことがあっても社内で軽く質問し合うことで解決しています。
案件数が増え、従業員の数が増えると、コミュニケーションパスも自動的に増えるので、ツールによってはその過程で非効率が生じることもありますが、boardは人が増えるほど、効率化の効果を発揮できると感じています。
私たちは、業務時間・運用時間の削減や業務の徹底的な効率化を普段から意識しているので、boardはそこにピッタリとはまってくれていますね。
boardへの要望があればお聞かせください
<川村さん>
あえて挙げるとすると、boardでは顧客へのメール送信履歴が送った本人からしか見えないので、それが送信者以外でも開封履歴を含めて確認できるようになると、作業者と依頼者との進捗共有がよりスムーズになると思います。
<佐藤さん>
現在の機能でも、設定をすればメールやSlack、Chatworkなどに契約期間終了などのアラートを通知できますが、たまにステータスが見積中のまま案件が放置されてしまっているケースがあるので、たとえばステータスが一定期間変更されなければアラートが上がるような機能があると嬉しいです。その他だと、将来的に銀行からの入金データの連携も実現されると、もっと便利になりますね。
boardはどういった会社にお勧めだと思いますか
<全員>
受託開発の会社や制作会社もそうですが、事務担当者の人数が少ない会社や、リモートワークを推奨している会社など、コミュニケーションコストの削減や業務の効率化を推進したい会社にお勧めです。
最後に貴社の今後の事業の展望をお聞かせください
<佐藤さん>
受託開発では、今までどおり我々の技術力や開発ノウハウを洗練させていきながら、そのノウハウがある程度蓄積したら、書籍化して世の中に出していきたいと思っています。
connpassは、おかげ様でIT業界からの期待が非常に高いサービスなので、このまましっかり育てていきたいです。またPyQもリリースから2年が経ち、順調に利用者が伸びてきていますが、プログラミング言語とPythonを学べるサービスとしてさらにシェアを拡大していきたいです。加えて、現在新しいサービスの準備をしていて、2019年の夏頃には社内リリースを予定しています。
インタビュー後記
ビープラウド様には、boardをリリース当初からお使いいただいています。事例インタビューも2014年に一度させていただきましたが、今回あらためて「boardを4年間使ってみてどうだったか」という振り返りのインタビューをさせていただきました。
導入当初と比べて、boardを使う人数が増えたり、途中から入社した人が使い始めたりしても、問題なくご活用いただけているようで安心しました。とくに、「boardは人が増えるほど、効率化の効果を発揮できる」という声は、作り手として本当に嬉しいものでした。
今回のインタビューでは、boardをスムーズに導入できた秘訣について、「導入時にboardに合わせて業務設計を見直し、様々な業務を簡略化した」「初めに役員と事務担当者で約1週間使った後、プロジェクトリーダー向けに説明会を行った」「説明会で〈boardがあるとこんなに便利になる〉とプレゼンテーションした」など、あらためて具体的なお話とともに教えていただきました。
その後の運用についても、「わからないことがあれば社内で質問し合って解決」「普段から業務時間・運用時間の削減や業務の徹底的な効率化を意識」などの方法で事業の成長や変化に最適化されていて、他のboardユーザーの方々にも参考にしていただける面が多くあると感じました。