請求書は、月末や月初にまとめて送付することが多いのではないでしょうか。
請求書が数枚のうちはそれほど手間ではありませんが、数十枚規模になってくると、それなりに時間がかかるようになってきてしまいますし、間違いや抜け漏れのリスクも高まります。
「エクセルで請求書を作成し郵送する」「エクセルで請求書を作成しPDFをメールする」「請求書作成サービスを利用する」のそれぞれのパターンでの作業内容を整理し、課題と安全に効率的に請求書送付を行う方法を紹介します。
エクセル請求書+郵送の場合
エクセルで請求書を作成し郵送する場合、請求書送付のために以下の作業が必要となります。
1. エクセルファイルを開き、請求書を作成する
2. 請求書の内容を確認し、問題がなければ印刷して捺印する
3. 上記を発行枚数分だけ繰り返し
4. それぞれの送付先ごとに宛名ラベル(または手書き)と送付状を準備する
5. 封筒に入れて、切手を貼って投函
エクセル請求書を使って郵送する場合は、作業ステップが多い上、すべてが手作業で1つ1つやっていかなければいけないため、非常に時間がかかります。
また、ミスが発生するポイントも非常にたくさんあります。
たとえば、
・請求書作成と送付状作成が別なので、実際の枚数と送付状の内容が間違っている
・封筒の宛名と封入する請求書が間違っている
など。
とくに封入する請求書が間違っていると大きな問題になってしまいます。
件数が少ない場合はこの方法でも対応できますが、件数が増えてくるに従ってミスも増えますし、心理的にも安心できません。
参考:エクセルテンプレートを使った請求書作成・売上管理から卒業しよう!〜エクセル請求書の課題
エクセル請求書+PDFメール送付の場合
エクセルで請求書を作成し、PDFをメールで送付する場合、以下の作業が必要になります。
1. エクセルファイルを開き、請求書を作成する
2. 請求書の内容を確認し、問題がなければPDF保存する
3. 上記を発行枚数分だけ繰り返し
4. 宛先ごとにメールを書き、PDFを添付して送信する
エクセル請求書+郵送よりは多少ましですが、1つ1つファイルを開いてPDFにしていくのは非常に手間ですし、メールを送る際に添付するファイルを間違えるリスクもあります。請求書を間違えて添付してしまうと大きな問題になってしまいますので、非常に気を使うことになり、実際にかかっている時間よりも時間を取られているような印象を受けます。
請求書作成サービスからメール・郵送
最近の請求書作成サービスは、画面上からメールを送ることができたり、郵送代行機能もあります。そのため、以下のような作業内容になることが多いです。
1. 請求書を作成する
2. 請求書の内容を確認し、問題がなければメール送信または郵送依頼する
3. 上記を発行枚数分だけ繰り返し
上記の通り、エクセル請求書に比べて手順は大幅に短縮できますし、メールへの添付間違いや封筒への封入間違えなどのリスクもほぼなくなります。
請求書作成サービスを使うメリットとして、上記のような作成・発行の手間に加え、発行済みかどうかのステータス管理ができたり、社内の他のメンバーにリアルタイムに状況を共有できるため、コミュニケーションコストが大幅に低減します。また、請求書の情報をもとに、自動的に売上が集計されるため、売上の見込みの確認のための集計が不要になります。
boardを使って、一括メール送信・郵送登録
クラウド型業務・経営管理システム「board」では、メール送信・郵送を「一括」で送る操作をしやすいような設計になっており、月末の請求書送付業務を大幅に軽減することができます。
一覧から複数選択して一括郵送登録
boardの請求一覧は、下図のように「請求月」指定で一覧表示されます。この一覧に表示されている内容が、今月請求書を送付する必要があるものとなり、ひと目で把握することができます。
そして、左側のチェックボックスにチェックを入れ、「郵送依頼」とするだけで、自動的に印刷・封入封緘・郵送されます。
また、請求一覧上で、「郵送」で送る顧客のみを選択することも可能なので、ほんの数クリックで今月分の請求書を簡単にまとめて郵送することができます。
一覧から複数選択して一括メール送信
郵送と同様に、メールも請求一覧から一括でメール送信することができます。
対象を選択して「メール送信」ボタンをクリックすると、下図のようなメールダイアログが表示されます。
ここでは「差し込み文字」が使えるため、メルマガのように、顧客名・担当者名・案件名などを自動的に置き換えて一括配信することができます。 また、よく使う文面を「テンプレート」として登録しておくことができるので、それを呼び出すだけで、すぐにメールを送ることができます。
このような仕組みになっているため、メールでのPDF送付も簡単に数クリックで全部終わらせることができます。
もちろん、メール送信・郵送後は自動的に請求済みのステータスになるので、請求漏れや二重送信も防げます。
送付状付きで一括印刷して自分で郵送
郵送代行機能がありますが、もちろん自分で印刷して郵送する場合でも一括処理を想定した作りになっています。
前述の請求一覧で対象を選択し、「送付状」のチェックを付けて出力すると、自動的に送付内容が入った送付状が生成されます。しかも宛先ごとにソートされ、送付状が差し込まれた状態で出力されるので、それを印刷し、あとは順番に封筒に入れていくだけです。
窓付き封筒レイアウトにも対応しているので、窓付き封筒を使えば宛名間違いのリスクもなくなります。
当初から一括操作を前提で作られたシステム
boardは、様々な業務を一括操作できるようになっていますが、これは、開発当初から「1回の操作で請求業務が終わるようにしたい」というコンセプトのもと、同じ操作を繰り返すのではなく、一括で操作できるような作りになっています。
これは、boardが、請求書を作成するという機能を提供しているシステムではなく、月末・月初に大量の請求書を発行するという「業務全体」を効率化するための業務システムとして作られているからです。
boardは、30日間無料ですべての機能をお試しいただけますので、ぜひboardの業務効率化の仕組みを体感してください。
boardについて詳しく見る
請求書のメール・郵送に関するFAQ
請求書サービスを利用する場合の社印に関する疑問
boardのような請求書作成サービスから請求書をメールや郵送で送付する場合、社印は、実際に捺印したものではなく電子印になります。
「電子印でも問題ないでしょうか」とご質問をいただくことがありますが、法的には捺印がない請求書でも有効ですので、電子印でも問題はありません。
商習慣として、実際に捺印されていない請求書は相手が受け付けてくれない場合がありますが、最近では、請求書サービスを利用している会社も増え、「電子印ではなく、実際に捺印してください」というケースはかなり減ってきているように見受けられます。
実際に捺印するよりも電子印の方がずっと手間が減りますので、事前に電子印でも問題ないか確認し、問題なければ、積極的に電子印を使っていくことをお勧めします。
メールに添付するか、URL(ダウンロードページ)形式にするか
一般的に請求書サービスから送る場合は、メール本文にURLが記載されていて、ダウンロードページ形式であることが多いように思います。
ダウンロードページ形式の場合、開封の確認ができたり、間違って送信してしまった場合に削除することなどができるため、機能的なメリットがあります。
一方、とくに大企業宛に送信する場合、URLを含むメールを受け付けない可能性がありますので、その場合は注意が必要です。
パスワードはかけるべき?
請求書は金額や内容が記載されているため、PDF自体にパスワードを設定したり、パスワード付きのZIPで送付するケースがあるようです。
パスワード付きのZIPは、システム的にはそれほどセキュリティーレベルが高くなく、実効性には疑問があると言われています。同様にパスワードを別送する方法もセキュリティー強度は高まらないと言われています。
また、添付ファイルにパスワードをかけてしまうと、受信者側のメールサーバーでウイルスチェックができなくなり、受信者側の安全を担保できませんので、原則、かけるべきではないと考えられます。