営業やバックオフィスの現場では、手軽さからエクセルやGoogleスプレッドシート(以下、エクセル)で売上管理を始めるケースが少なくありません。しかし、案件が増えてくると、エクセルは管理のボトルネックになりがちです。
本記事では、エクセルで売上管理を行う際の課題を整理し、見積書・請求書と連動させて一気通貫で管理する考え方と、クラウド請求書サービスによる現実的な解決策を紹介します。
エクセルで売上管理をする場合の課題
エクセルは手軽で柔軟で始めやすい半面、売上管理においては次第に限界が顕在化します。以下は典型的なつまずきポイントです。
転記漏れや二重入力によるミスの発生
見積書、受注台帳、請求書、売上一覧が別ファイル・別シートに分散すると、同じ情報を複数箇所に入力・更新する必要が生まれます。人手の転記はミスの温床で、抜け漏れや計算誤りが発生しやすく、後工程のやり直しコストが膨らみます。
集計の遅延と最新性の欠如
担当者ごとに反映のタイミングがバラバラだったり、シートへの入力が正しくなかったりして、集計に手間がかかってしまいがちです。その結果、月次・週次の集計が遅れたり正しい数字ではない状態になり、意思決定や資金繰りの判断が後手に回ります。
粒度・履歴の不足による再現性の低下
案件の進捗やステータス、見積の改訂履歴、請求の分割・前受といった文脈が十分反映されないことが発生しがちです。過去の判断の根拠が追えず、監査性も低下します。
スケールしない運用と属人化
列の追加やシート分割でその場しのぎの拡張はできますが、関係者が増えるほど整合性維持が難しくなります。担当者の離任や休暇で品質が不安定になり、引き継ぎにコストがかかります。
書類と連動させる発想が筋が良い
売上は見積・受注・請求という一連の業務の中で発生します。したがって、売上管理を独立の台帳で「後追い」するのではなく、作成・発行する書類(見積書・請求書)と連動させる設計が合理的です。
見積書作成を起点に「売上の見込み」を把握する
見積書を作成した時点で、どの顧客に、いつ、いくらの売上ポテンシャルがあるかが明らかになります。ここに案件の進捗ステータスを紐づければ、確度に応じた売上見込みを可視化できます。
ステータス管理の例と考え方
たとえば、見積中の状態であっても、受注できそうかどうかの見込みに確度を設定します。そうすることで、「見込みが高い案件まで受注できたらどれくらいの売上になるか」を把握できます。
会計は請求して初めて計上、でも請求前から予定を把握する
会計上の売上計上は請求や検収に連動します。しかし、営業活動や資金繰りなどの意思決定には、請求前の段階で予定(見込み)を把握しておくことが不可欠です。見積→受注→請求の各ステージで見込みを把握できる仕組みにしておけば、会計計上前でも経営管理に必要な見通しが得られます。
見込みの把握を軸に設計されたクラウド請求書サービスを使う
こうした思想で作られているクラウド請求書サービスを利用すると、日々の書類作成・発行と売上管理が自動的に連動します。二重入力を避け、最新データでの見込みと実績が一元化されます。
boardでは、まさにこうした売上管理の設計思想が組み込まれており、以下のような特徴があります。
- 案件ごとの受注ステータスで「見積中」の確度として「高・中・低」で管理可能
- 「売上計上」という概念ではなく、見積もり段階・請求前段階から様々な切り口で売上の集計が可能
- 集計のための操作は必要なく、経営陣は常に最新の見込み・実績を把握できる
日々の見積書・請求書作成を行っているだけで、売上管理が自動的に行われるため、集計の迅速化や抜け漏れ防止など、エクセルによる売上管理の課題が解消されます。
まとめ|書類と連動する売上管理で、確度と予定を前倒しで掴む
エクセルの売上管理は、小規模でシンプルなうちは有効でも、規模拡大とともに転記・整合性・最新性の壁に突き当たります。見積書・請求書と連動させた一気通貫の設計に切り替えることで、見込みの確度管理と請求前の予定把握が可能になります。
クラウド請求書サービスを活用すれば、日々の書類作成・発行と売上管理が同じデータ基盤で運用でき、意思決定のスピードと精度が高まります。まずはステータス設計と必須マスターの整備から着手し、段階的に移行していきましょう。