boardには「受注ステータス」や「請求ステータス」など複数のステータス機能があります。これらを組み合わせることで社内での情報共有がしやすくなり、業務をスムーズに運用できる仕組みになっています。以下で具体的な例に沿ってご紹介します。
ステータス機能の種類
当記事で扱うステータスは以下のとおりです。
案件
- 受注ステータス:案件の受注状況を示すステータスです。1つの「案件」に対して1つの受注ステータスを設定できます。
- 請求ステータス:請求の状況を示すステータスです。1つの「請求」に対して1つの請求ステータスを設定できます。定期請求・分割請求のように案件内に複数の請求があるケースでは、それぞれの請求ごとに請求ステータスを持ちます。
発注
- 発注ステータス:発注の状況を示すステータスです。1つの「発注」に対して1つの発注ステータスを設定できます。
- 支払ステータス:支払の状況を示すステータスです。1つの「支払」に対して1つの支払ステータスを設定できます。定期支払・分割支払のように発注内に複数の支払があるケースでは、それぞれの支払ごとに支払ステータスを持ちます。
案件・発注共通
- 進捗状況:業務の着手や納品などの状況を管理するためのものです。
*詳細は「受注ステータス」もしくは「発注ステータス」のヘルプをご確認ください。
以下、ステータスごとの利用例を紹介します。
受注ステータスと請求ステータス
ある案件の商談の段階から入金確認までの流れに沿って、ステータスの利用例をご紹介します。
登場人物
営業担当者Aさん、経理担当者Bさん(以下「営業A」「経理B」)
*顧客との商談〜請求書の登録を営業が担当し、請求書発行以降の業務を経理で担当するという役割分担とします。
4月1日:顧客との商談
営業Aさんは顧客と新規の案件の商談を行いました。商談の結果、社内で再検討するということなので、営業Aさんは「受注ステータス:見積中(中)」「請求日:5月31日」に設定した案件を作成します。
4月10日:経営者による売上見込みの把握
社長がダッシュボードの「売上集計」グラフを確認し、営業Aさんに「見積中(中)」の案件について積極的に営業をかけるように指示します。
4月15日:案件の受注確定
再度の商談により、契約が確定したため、営業Aさんは「受注確定」として受注ステータスを更新します。
経理Bさんは、請求一覧で「受注ステータス:受注確定、受注済」の検索条件を設定し、5月に該当案件の請求データが表示されているのを確認しました。
4月30日:顧客より発注書を受領
発注書を先方から受領したため、営業Aさんは受注ステータスを「受注済」に変更しました。
5月10日:営業による請求書の準備
営業Aさんにより納品が完了したため、次は請求書を発行する段階になりました。営業Aさんは請求書の捺印申請を行いました。これにより、請求ステータスは自動的に「未請求→請求OK」に変更されました。
捺印申請は翌日に承認されました。
5月31日:経理による請求書の発行
月末となったため、経理Bさんは請求一覧で5月分の「未請求」「請求OK」の請求データを確認し、予定通り請求書をメール送信機能を使って発行しました。メール送信時にステータス変更をONにしていたため、請求ステータスが「請求OK→請求済」に自動で更新されました。顧客には支払期限が6月30日の請求書がメールで送信されました。
未請求のうち2件は請求金額確定が遅れるかもしれないとの連絡が過去にあったため、メールは送らずに社内確認を進めました。
6月1日:経理と経営者の情報連携
boardのメール通知機能によって、経理Bさんに未請求の通知が2件届きましたが、5月31日の社内確認により、対象の案件は請求を来月に回すという確認が取れました。そこで案件の請求日を6月末に変更し、案件の社内メモにその旨を登録しました。
社長もダッシュボードで未請求を確認しているので、2件について来月の請求になる旨を報告しました。
6月30日:経理による入金確認(消込)
月末になったので、経理Bさんは6月の請求業務を進めつつ、顧客別入金一覧で「請求済」のデータを確認し、入金が確認されていない案件があることに気づきます。
その案件担当者の営業Aさんから顧客に確認の連絡を入れてもらい、支払いの遅延についてヒアリングしたところ、「本日中に入金する」との回答がありました。
7月1日:経理による入金確認の継続対応
顧客からの入金が確認されたため、経理Bさんは顧客別入金一覧で請求ステータスを「入金済」に更新しました。
受注ステータスと進捗状況
boardには「進捗状況」という、案件と発注の両方で使えるステータス機能があります。
この機能はデフォルトではOFFになっていますが、進捗状況を活用することで、受注後かつ請求前の案件の状態を複数人で共有できますので、ぜひご活用ください。
*上メニューの「設定→機能表示設定」で案件管理の「進捗状況」がONになっている前提で利用例を紹介します。
登場人物
営業担当者Aさん、経理担当者Bさん(以下「営業A」「経理B」)
*顧客とのやりとりを営業が担当し、請求書発行や入金確認の業務を経理で担当するという役割分担とします。
4月1日:案件の開始
営業Aさんは一括請求の案件を登録しました。進捗状況はこの時点ではデフォルトで「未着手」になっています。
4月5日:受注ステータスや進捗状況による社内の情報共有
顧客と納期など細かい条件の折り合いがついたので、受注ステータスを「受注済」にして、進捗状況は「着手中」に変更しました。
4月15日:経理による請求スケジュールの確認
経理Bさんは今月末請求予定の案件の進み具合を確認します。請求一覧画面で検索条件に「進捗状況」を追加し、「未着手」「着手中」を確認したところ、今月の請求では営業Aさんの「着手中」の請求データの金額がやや大きく、念のためスケジュールに変更が無いか確認することにしました。
営業Aさんから「予定通り請求を行う」という連絡がありました。
4月25日:受注ステータスや進捗状況による社内の情報共有
顧客に納品が完了したため、営業Aさんは案件の進捗状況を「納品済」に更新しました。経理Bさんは案件一覧画面で状況を把握しました。
4月26日:電子署名サービスとの連携機能による検収書回収
営業Aさんはクラウドサイン連携機能を使って、検収書を顧客に送付しました。クラウドサイン上で締結が完了し、進捗状況は自動で「納品済→検収済」に変更されました。経理Bさんはこれを確認し、請求書の捺印申請に取り掛かります。
発注ステータスと支払ステータス
基本的には「受注ステータスと請求ステータス」の例と同じような流れになります。
登場人物
営業担当者Aさん、経理担当者Bさん(以下「営業A」「経理B」)
*発注先の選定〜発注書送付を営業が担当し、発注先からの請求書受領以降の業務を経理で担当するという役割分担とします。
4月1日:発注先への見積もり依頼
営業Aさんは発注先をX社とY社のどちらにするか検討しています。X社の方がこれまでの取引があるため、X社の発注を「見込中(高)」、Y社の発注を「見込中(低)」として登録しつつ、各社に見積書の発行をお願いしました。どちらも請求日(請求書を受領する見込みの日)は5月10日に設定しました。
4月15日:発注先確定
X社との契約が確定したため、営業Aさんは「発注確定」として発注ステータスを更新します。Y社の発注については「見送り」に変更しました。
4月16日:発注先への発注書送付
営業Aさんが発注書をメールで送付しました。メール送信時にステータス変更をONにしていたため、発注ステータスは自動的に「発注確定→発注済」に変更されました。
4月25日:発注物の受領
発注先から納品がありました。営業Aさんは内容を確認し、発注先に検収書を送付しました。
5月10日:請求書の受領
発注先から支払期限が5月末になっている請求書が届いたため、経理Bさんは支払一覧で支払ステータスを「請求書未受領→請求書受領済」に変更しました。
5月11日:振込データの出力
経理Bさんは請求書の内容が正しいことを確認し、他の支払データと合わせて振込データの出力を行いました。これにより、支払ステータスは自動で「請求書受領済→振込準備中」に変更されました。
5月31日:振込結果の確認と消込
月末となったため、経理Bさんは振込が実行されているか確認を行いました。無事に振込が完了していたため、支払ステータスを「支払済」に変更しました。
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