第3回:エクセル請求書からのクラウドサービスに切り替えた事例

 

今回の記事では、これまでエクセルで書類作成や営業管理、売上管理等を行っていた会社がboardへ移行した事例をご紹介します。

こちらの会社では、経理の方が中心になって導入の検討を進め、boardの個別相談会にもご参加いただくなど、システムが実際の業務に合うか詳細な検証を行った上で、営業部など社内の別部署へ展開していきました。

同社の経理の方に、詳しい経緯をお聞きしました。

 

board導入前の課題

boardを導入する前は、エクセルで見積書や請求書の作成を行っていました。

当初はエクセルでもとくに問題なく業務を行っていましたが、社員が10名を超えた頃から徐々にミスが目立つようになり、現在の規模(社員30名ほど)になる頃には、毎月何かしらのミスが発生するようになりました。

見積書は各営業マンがそれぞれ作成していたため、担当者によってフォーマットが異なっていました。また、提出後の見積もりが社内に共有されず、請求段階まで営業マンのPCに入ったままという状況も発生していました。

営業の進捗や売上の見込みもエクセルで管理していましたが、これも悩みの種でした。週1回の営業会議の前に、そのつど営業マンに状況を確認していたので、なかなか捕まらない人がいたり、ようやく確認できても抜け漏れがあったりと、いつも1日がかりの仕事になっていました。

 

board検討時のポイント

検討に際しては、board以外のいくつかの請求書サービスも比較しました。この時には、とくに以下の点を重視しました。

  • パソコンが苦手な担当者でも簡単に使えること
  • 営業マンが入力したデータがすぐに社内に共有され、経理や上長がいつでもその内容を確認できること
  • 営業から経理への連携がスムーズに行えること
  • 現在エクセルで行っている営業・売上の見込み管理も置き換えられること

 

boardに決めた理由

boardはチャットサポートの対応がとても充実していますが、それ以前に、ほとんど質問しなくても直感的に使える画面だったことが導入の一番の決め手になりました。ヘルプの情報も豊富で、ほとんどの疑問はヘルプで解決できました。

機能面でも、弊社にとって必要なことや改善したいことがほぼカバーできていました。

もちろん、エクセルでやっていたことがすべて置き換えられたわけではありません。できれば、見積書や請求書のフォーマットも自社で使っていたものを引き継ぎたかったのですが、カスタマイズはできないとのことでした。

最終的には、自社のフォーマットを使うこととboardを導入することによって解決できることを天秤にかけて、既存の見積書・請求書のフォーマットを使うことはそこまで重要ではないという結論に至りました。

 

社内に展開する際の課題と進め方

社内に展開する際は、とくに営業マンに使ってもらうことに気を配りました。

弊社では、以前にも業務システムを導入しようとしたことがありましたが、使い勝手などの面で社内の評判が悪く、結局定着しませんでした。

過去にそういったことがあったため、初めは「どうせまた同じことになるのではないか」という空気がありました。とくに営業チームには、「エクセルで困っていない」という意見が多く、反対されました。

しかし、これまでのやり方では会社全体の業務が非効率で、無駄なコストがかかっていること、また情報の共有が遅く、適切なアクションが取れないのは会社の不利益につながることなどを丁寧に説明しました。

導入の進め方としても、いきなりすべてを変えるのではなく、まず一部の人から使い始めてもらい、一緒にトライ・アンド・エラーを繰り返しながら弊社に合った使い方を相談し、うまく回りそうな目処が立ってから全体で使い始めるようにしました。

実際に全社展開してみると、すでに弊社としての使い方をある程度整理できていたこと、またboardがもともと使いやすかったこともあり、スムーズに利用が進み、当初懸念していたような反発はありませんでした。むしろ「とても使いやすくて業務が楽になった」と社内でも評判で、導入を進めた私としても嬉しかったです。

 

board導入の効果

経理の立場としては、boardを導入したことで、スムーズに情報共有を行えるようになったことが一番大きな変化でした。

これまでは営業マンのPCの中にしかなかった情報が、何も言わなくても常に最新の状態で共有されるようになりました。これにより、月末月初の繁忙期を避けて事前にデータを確認できるようになり、営業マンも日々の営業活動の中で案件・見積書を登録するので、請求漏れがなくなりました。

細かい点に目を向ければ、まだエクセルの方が便利な場合もあると思います。たとえば、イレギュラーなケースで見積書・請求書のフォーマットを変えたい場合などです。しかし、それができないデメリットよりも、情報が一元管理されるメリットの方が大きいと思っています。

営業チームも、当初は見積書のフォーマットを自由に変更できないことなどを不満に感じていたようですが、実際に運用が始まるとそれが問題化することはなく、むしろ営業の見込みを瞬時に確認できるなど、営業チーム全体の効果的なアクションに結びついているようです。

 

board以外で利用しているクラウドサービス

メールとカレンダーは、GSuite(Gmail・Googleカレンダー)を使っています。

その他のクラウドサービスはとくに使っていなかったので、今回は弥生会計からクラウドの会計ソフトに置き換えることも一緒に検討していました。

ただ、クラウド会計ソフトの中にも請求書機能を持つものがあり、boardとどのように組み合わせたらよいのか、それともクラウド会計だけに絞った方がよいのか、といったことがわかりませんでした。
そこで、boardの個別相談会でこの点について相談したところ、売上見込みの把握、複数人による業務管理、経営分析といった点においてはboardで行う方が適しているとわかり、見積もり作成から請求まではboard、入金管理・会計についてはクラウド会計を使うことにしました。

 

今後、検討するにあたっての注意点

エクセルからの移行事例、いかがでしたでしょうか。

「試してみようかな」と思った方に向けて、「第4回:請求書作成ソフト導入に向けての検証と進め方のポイント」をまとめていますので、合わせてご覧ください。

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