会計データの「連携粒度」の設定例

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ここでは、会計データ設定の「連携粒度」の設定ごとの出力例を紹介します。

設定の機能説明については、「会計システム向けデータ出力の共通設定」をご覧ください。

 

なお、当ヘルプでは、案件を題材に説明していきますが、発注でも同様の仕組みです。また、汎用的な説明の都合上、仕訳の形式で記載しています。実際には、各会計システムごとに項目に違いがあったり、freeeの場合は「取引」という形態になりますので、適宜読み替えてお読みください。

*当ヘルプでは、消費税の端数処理設定が「切り捨て」という前提で具体的な数字の例を示しています。「四捨五入」や「切り上げ」の場合は計算結果が変わります。

 

各会計システムへの取り込みに関する留意事項

  • 明細個別・明細集約の設定の場合、消費税の端数が発生します。原則は「同一税率の一番最初の行で調整する」という仕組みになっており、当ヘルプでは具体例と合わせて端数の調整内容を紹介しています。しかし、会計システムによっては取り込み時に自動的に再計算されるものがあり、その場合は、最終的な取り込み後の消費税額が異なるケースがあります。

 

当ヘルプ内で例で使用する会計データ設定

当ヘルプ内では、以下のように、会計区分1に「サンプルA」が指定されている場合に「勘定科目:前受金」「税区分:対象外」として出力するための設定が行われている状態とします。

会計データ設定のスクリーンショット

 

以下、いくつかのケースごとの具体例を紹介します。

 

ケース:請求書の明細がすべて売上高

請求書の明細

摘要 数量 単価 税率 金額
テスト商品1 1 999 10% 999
テスト商品2 1 999 10% 999
テスト商品3 1 999 10% 999

 

連携粒度「請求書単位」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 3296 299

 

連携粒度「明細個別」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 1100 101
  対象外 0 0 売上高 課税売上 10% 1098 99
  対象外 0 0 売上高 課税売上 10% 1098 99
  • 消費税の端数は、同一税率の最初の行に加算されます。

 

連携粒度「明細集約」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 3296 299
  • 「明細個別」の内容をもとに勘定科目・税区分などが同一の場合は集約するため、この例の場合は1行にまとまり「請求書単位」と同じになります。

 

ケース:請求書の明細のうち一部が前受金

請求書の明細

摘要 数量 単価 税率 金額
テスト商品1 1 999 10% 999
テスト商品2 1 999 10% 999
テスト商品3 1 999 10% 999
  • 「明細別分類」の設定で3行目に「会計区分1:サンプルA」が設定されているものとします。
  • これにより、3行目は「勘定科目:前受金」「税区分:対象外」となります。

 

連携粒度「請求書単位」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 3296 299
  • 「請求書単位」の設定の場合は「明細別分類」の設定は反映されないため、すべてが「売上高」として出力されます。

 

連携粒度「明細個別」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 1100 101
  対象外 0 0 売上高 課税売上 10% 1098 99
  対象外 0 0 前受金 対象外 1098 0
  • 消費税の端数は、同一税率の最初の行に加算されるため、1行目に加算されます。
  • 会計データ設定と明細別分類の設定内容に基づき、3行目の貸方勘定科目・貸方税区分・消費税額が変わります。

 

連携粒度「明細集約」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 売上高 課税売上 10% 2198 200
  対象外 0 0 前受金 対象外 1098 0
  • 「明細個別」の内容をもとに勘定科目・税区分が同一の場合は集約するため、「売上高」の2行が1行に集約されます。

 

ケース:請求書の明細がすべて前受金

請求書の明細

摘要 数量 単価 税率 金額
テスト商品1 1 999 10% 999
テスト商品2 1 999 10% 999
テスト商品3 1 999 10% 999
  • 案件の設定で「会計区分1:サンプルA」が設定されているものとします。
  • これにより、全行が「勘定科目:前受金」「税区分:対象外」となります。

連携粒度「請求書単位」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 前受金 対象外 3296 0

 

連携粒度「明細個別」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 前受金 対象外 1100 0
  対象外 0 0 前受金 対象外 1098 0
  対象外 0 0 前受金 対象外 1098 0
  • 税込金額の端数は、最初の行に加算されるため、1行目に加算されています。

 

連携粒度「明細集約」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 3296 0 前受金 対象外 3296 0

 

ケース:請求書の明細に複数税率の売上高と前受金が混在

請求書の明細

摘要 数量 単価 税率 金額
テスト商品1 1 999 10% 999
テスト商品2 1 999 10% 999
テスト商品3 1 999 10% 999
テスト商品4 1 999 軽減8% 999
テスト商品5 1 999 軽減8% 999
テスト商品6 1 999 軽減8% 999
  • 「明細別分類」の設定で3行目と6行目に「会計区分1:サンプルA」が設定されているものとします。
  • これにより、3行目・6行目は「勘定科目:前受金」「税区分:対象外」となります。

 

連携粒度「請求書単位」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 6532 0 売上高 課税売上 (軽)8% 3236 239
  対象外 0 0 売上高 課税売上 10% 3296 299
  • 「請求書単位」の設定の場合は「明細別分類」の設定は反映されないため、すべてが「売上高」として出力されます。
  • 「請求書単位」であっても、税率別には分かれます。

 

連携粒度「明細個別」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 6532 0 売上高 課税売上 10% 1100 101
  対象外 0 0 売上高 課税売上 10% 1098 99
  対象外 0 0 前受金 対象外 1098 0
  対象外 0 0 売上高 課税売上 (軽)8% 1080 81
  対象外 0 0 売上高 課税売上 (軽)8% 1078 79
  対象外 0 0 前受金 対象外 1078 0
  • 消費税の端数は、同一税率の最初の行に加算されるため、1行目と4行目に加算されています。
  • 会計データ設定と明細別分類の設定内容に基づき、3行目・6行目の貸方勘定科目・貸方税区分・消費税額が変わっています。

 

連携粒度「明細集約」の場合

借方 貸方
勘定科目 税区分 税込金額 消費税額 勘定科目 税区分 税込金額 消費税額
売掛金 対象外 6532 0 売上高 課税売上 10% 2198 200
  対象外 0 0 前受金 対象外 2176 0
  対象外 0 0 売上高 課税売上 (軽)8% 2158 160
  • 「明細個別」の内容をもとに勘定科目・税区分の組み合わせが同一の場合は集約するため、「売上高」も10%と軽減8%の2行に分かれます。

 



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